友の元へ
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「地獄・・・地獄だ」
階段に腰掛けてた生徒が呟く
「終わりだ何もかも・・・・松本、松本が」
(生徒会長?)
「コウタが コウタはどこに!?」
食いついたのは西野さん
「松本がA校舎で戦ってる」
(!?)
「相手は何人だ!?」
藤岡さんの問に
彼は 1人だと言った
「だが、他の奴らとは違う。
あいつは やばい・・・!!」
こっちは平々凡々の世で生きてきた 一般人
相手は 戦国時代を生きる 男達
この差は とてつもなく大きい
それに加えて 他とは違うなら
名のある武将なのかもしれない
生徒会長は 剣道をやってる
・・・だとしても
もしかしたら 生徒会長はもう・・
「・・・・・助けに
助けに 行きます」
力強く はっきりと
西野さんは 言った
それに 驚いたのは 私だけだった
「おし!いくぞ!! どこだ Aのどこだ!!」
吠えたのはアメフト部2年の 高橋 鉄男(タカハシ テツオ)
ポジションはラインマン。
体が大きく 威圧感が半端ない
「高橋は 肩の傷が まだふさがってない
今はやめとけ」
冷静な判断をするのは もちろん
野球部主将 藤岡さん
「ーーーーなら、俺が行きます」
「僕も行く。 ゲームもぜーんぶ終わっちゃったし
やばぁい奴いるんだろ?」
名乗り出たのは
緒方さんと 先ほどの奇人 戸田 義章(トダ ヨシアキ)
卓球部 2年生
後ろで見ていた私は不思議でならなかった
これだけの差を見せつけられて
なおも 挑む彼らに 驚きを隠せない
もちろん 仲間を助けるのはわかる
私だって 仲間の命はできるだけ守る
だけど 結果が全てのゲームを生きてきた
仲間が死のうが 勝つことが第1、そんな世界。
あぁ・・・これは 彼らは、理屈じゃないんだな・・・
友のために 奮起する彼らを前にして
やっと自分も 今の状況がわかった気がした
普段のゲームと同じように この戦いを捉えちゃいけない
「これ・・・さっき拾ったんで 使ってください」
駆け出した彼らを呼び止めて
さっき 回収した刀を手渡した
「助かる、ありがとう!」
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