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アインクラッド篇
movement V 迫り来る狂気の行進曲
フローリアへ
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キリトとシリカに別れを告げ、転移門に向かう。と、いうのもさっきシエラさんから届いた

『件名:ごめんねー
明日使いたい食材がどこにも無くってさあ。悪いけれどとって来てくれないかい?ああ、勿論無理にとは言わないよ?でも、とって来てくれたらオネーさん嬉しーなー(チラッチラッ)。それにそれに………(以下遠回しに「やれ」という文章が延々と続く)』

というメッセージの為である。

「あんのクソ店主〜〜〜〜!!!」

意味が無いと解っていても、叫ばすにはいられなかった。










翌日

「ま………待たせた………………。」

「いや、それより……大丈夫か?」

「……これが大丈夫に見えるならお前が大丈夫じゃないな。」

ほぼ徹夜でシエラさんからの依頼を成し遂げ、疲労困憊の仮想体(アバター)に鞭打ってどうにか待ち合わせ場所まで辿り着いた俺。ハハハハ♪アレ?目の前に妖精さんが見えるぞ?

「アマギ!駄目だ!気を確かに持て!」










「おし、大分落ち着いた。」

五分ほどして、ようやく幻覚から解放された俺。相変わらず頭の中はガンガンいってるが、シエラさん特製エナジードリンクを飲んだから取り敢えずは大丈夫だろう。

「で?早速47層に行くってことでいいか?」

「あ、ああ。でも、何があったんだ?」

「シエラさんのお使い。」

その一言でキリトは全てを察してくれたようだ。どこか遠い目をして天を仰いでいる。

「あ……あの、アマギさん!無理ならまた明日とかでも……。」

シリカちゃんが気を遣ってくれてる。だが………。

「いや、何が起こるか分からないからな。早い方がいい。」

そう言って三人で転移門前に立つ。

「あっ!……私47層の主街区の名前知らないや……。」

「じゃあ俺が指定するよ。いくぞ。転移、フローリア!」

まずキリトがシリカを伴って門に入る。続いて俺も………

「……!?」

転移門に入ろうとしたその時、背後から全身を舐め回されるような悪寒を感じた。

慌てて後ろを振り返るも、いるのは只の通行人ばかり。

「………気のせいか。」

無理矢理自分を納得させて、転移門へ足を踏み入れた。










47層主街区、フローリアは花の街として有名だ。色とりどりの花達が街中に咲き誇るこの街は、アインクラッド一、二位を争うデートスポットだ。

……そう、デートスポットなのだ。





先程からシリカが手を繋いで歩くカップルを見つけては羨ましそうな目付きで眺め、次いでキリトの方をチラチラ見る。という奇行を繰り返している。

………いや別に奇行でも無いんだけ
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