第26話「おわり」
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捨て、ナイフを抜く。
まずアキレス腱辺りを切り裂き、そのまま飛び上がってうなじを斬る。
「ちっ...まるで効いてねぇな...。」
切り裂く事はできる。だけど、それでも効いた感じがしない。
まぁ、気をこちらに逸らす事には成功したが。
「ようやく俺に気を向けたか。...じゃ、プレゼントだ!」
〈グギャァアアアッ!?〉
化け物の肩を蹴り、間合いを取りつつハンドガンで目玉を狙う。
上手い事命中し、ようやく化け物はダメージを負ったような声を上げた。
「蘭と母さんは手を出すな!すぐにヘイトがそっち向いてしまう!」
「っ...!」
俺の言葉に何か言おうとする蘭と母さんだが、それを押し止めて気配を薄くする。
父さんはこいつの動きを見切るために一時的に俺たちに任せてるんだ。
なら、動きがわかるように戦わなきゃなぁっ!!
「っと、ほらよ!」
振りかぶられる爪を躱し、お返しに銃弾を叩き込む。
常人だと一分持つかわからない動きだが、俺なら躱せる!
「(しっかし...タフだなぁ...。やっぱゾンビみたいなものだから痛覚がないのか?)」
爪をさらに躱し、投げ捨てていたライフルを拾って撃ち込む。
確かに銃弾は当たっている。再生している訳でもないし、効いているのは確かだが...。
「...よし、遼!!もういいぞ!」
「っ、わかった!」
どうやら、もう大体把握したらしく、親父が駆け出す。
化け物は親父の方に振り向き、爪を振り下ろすが、そんなの当然躱される。
「ほらほら、ほらよっ!!」
素早く足を切り付け、さらにライフルで撃ちまくる。
再び爪が振り下ろされるが、既にそこに親父はいない。
「いくら撃っても倒れねぇなら...こうすればいいんだよ!!」
親父は倒立の要領で飛び上がっており、そのままピンを抜いておいた手榴弾を化け物の口の中に突っ込む。
「皆、伏せとけ!」
「っ!」
親父の言葉に、全員が一斉に伏せる。
親父に至っては、足にライフルを撃ち込んで動きを阻害してから伏せた。
―――ドォオオオン!!
「...やったか!?」
「遼!それフラグ!?」
いや、親父だしこの程度のフラグへし折りそうだけど。
...というか、マジでこういうの言ってしまうものなんだな。
「...これだけやって、まだ下半身残ってるのか。」
「さすがに動きはしないみたいだがな。」
爆風が晴れると、そこには下半身だけになった化け物が倒れていた。
ビクンビクン痙攣してるけど、さすがにもう動かないだろう。
「.
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