第一部 PHANTOM BLAZE
エピローグ 〜BEYOND THE WORLD〜
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な。
特に “人間” は」
「もしアノ 「剣」 がッ! “ニエトノノシャナ” が手に入ったら!
ボクがソレでDIO様の 「敵」 をみんなみんなみィィィ〜〜〜んな
ブッ殺してあげるッッ!!」
「ほう? それは頼もしいコトだな」
無邪気な口調で兇悪な台詞を、
嬉々として語る少年に向かいDIOは静かに告げる。
「ウンッ! ボクDIO様大好きッッ!!」
そう言って再び、自分の首筋に両腕を絡めて
抱きついてくる異界の少年。
「いい子だ……」
DIOは甘く危険な微笑を口唇に浮かべて呟き、
少年の波打つ金色の髪をそっと撫ぜた。
「――ッ!」
少年 『愛染自』 ソラトはDIOの躯から湧き熾る、
信じられないほど甘い美香とその艶めかしい手つきの心地よさに
まるで仔猫のように青い瞳を細める。
しかし、その甘美なる悦楽の刻は即座に終わりを告げた。
「さっ、お兄様。お戯 れはソレ位になさってくださいませ。
後ろで怖い方が睨んでいらっしゃいますから」
ソラトは再び猫のように、
ただし今度は実の 「妹」 にその襟首引っ掴まれて
無理矢理DIOから引き剥がされる。
ソラトはまだ甘え足りないのか、
絨毯の上を引き擦られながらも
両腕をDIOに向けて伸ばしワタワタと動かす。
その無垢な紅世の少年の様子を、
一人の超強力な 『スタンド使い』 が鬼神の如き形相で見据えていた。
「……」
DIOは残った真紅の液体を一気に呑み干すと、
配下の者達に背を向けたまま指示を送る。
「フリアグネの御霊に哀悼の意を送ってやりたい。
下がっていいぞ。
ヴァニラ。エンヤ。ヘカテー。おまえ達 「3人」 もだ」
そう言ってDIOは空になったヴェネチアングラスを北欧風のチェストに置く。
その背後で、配下の者達は規律正しく動いた。
「失礼致します」 とドレスの少女が完璧な礼儀作法で一礼し、
(その脇で笑顔で手を振っていた兄も無理矢理頭を下げさせられ)
その後をダークスーツの男が仏頂面のまま軽く頭を下げてから続き、
最後にDIOに呼ばれた「3人」がそれぞれ最大限の敬意を払った挙措で、
主に深く傅 き部屋を後にした。
豪華な造りと繊細な装飾の入った両開きの扉が閉まる音。
ソレと同時にその真ん中に位置していた麗人と、
その脇にいた美少女の視線とが重なる。
「……」
「……」
微妙に険悪な雰囲気が、その両者の存在から滲みつつ在った。
が、場所が場所で在るだけに、褐色の麗女の方が先にその視線を外す。
「往くぞ。ヴァニラ・アイス」
エンヤが隣にいたヴァニラ・アイスに、視線を向けずにそう告げる。
「……」
意外だったのか、ヴァニラ・アイスは少し
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