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第一部 PHANTOM BLAZE
エピローグ 〜BEYOND THE WORLD〜
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そんな事は当たり前の事の筈なのだが
アノ空条 承太郎がまさかそんな「行動」をする等という事は、
更に言うならば彼に 「友人」 がいる等という事自体が、
授業中大勢の生徒達の目の前でセクハラ教師をブン殴り、
即日病院に送りにした彼の 「武勇伝」 を知る者ならば信じられない話だったのだ。
 しかしソレ以来、無頼の貴公子の傍らに彼とは対照的な、
だが美貌では全く劣らない中性的な美男子が加わる事によって
飽和状態に陥りもうこれ以上増える事はないと想われていた空条 承太郎の「親衛隊」は、
さらに爆発的に増殖し今でもその勢いは留まるコトを知らなかった。
(一説によると他校の女生徒も混ざっているとかいないとか)
 その記憶を反芻していた池の耳に、突如飛び込んでくる二つの声。
「さぁッ! い、いくぞ! 佐藤ッ!」
「あ、あぁ! 解ってる!」
 取り立てて説明の必要もない、聞き慣れた声。
 一人は田中 栄太という、まるで座敷犬のように愛嬌のある顔立ちをした大柄な少年。
 もう一人は佐藤 啓作という、まぁ 「美」 をつけても
それほど不自然ではない華奢な少年である。
 二人ともいつも一緒に帰る下校グループの仲間だから当然よく見知った間柄なのだが、
なんだか今日はいつもと少し(かなり?)面もちが違った。
 自分の脇を歩く、いつもはあまり自己を主張しない控えめな少女、
吉田 一美までもがぎょっとした表情でその瞳を丸くしている。
 そして彼女と同様驚きの表情で、ただならぬ雰囲気発する両者を見やる緒方 真竹。
「ちょ、ちょっと? 二人共一体何する気!?
まさかッ! あの集団の中に飛び込もうっての!?」
 件のその二人はまるで100メートル走のタイムを測る時のようなやや前傾の姿勢で、
何故かその身体を小刻みに揺らしている。
 そこに響き渡る、鬼気迫った少年の声。
「止めてくれるなッ! オガタ君! 
今日こそ! 今日こそッ!
俺は! 空条の 『兄貴』 に 「舎弟」 にして貰うんだ!!」
 片や神風を想わせる決死の「覚悟」で。
「お、お、お、俺、は、花京院……さんの……ッ!」
 片や自分も同じ 「人」 が良かったがジャンケンで負けたから仕方なく、
でもアノ人なら優しそうだから案外二つ返事でOKしてくれるかもしれないという
妥協と打算とが見え隠れした表情で緒方の詰問に答える。
「……」
 その両者の答えに、絶句するスレンダー美少女。
 ハァ、と前髪に手を当て、ため息をつく池 速人。
 どうも、ここ最近二人の様子がおかしかった 「理由」 がようやく解った。
 佐藤はともかく普段、漫画ばかりで本などライトノベルですら読まない田中が、
突如ナニカ悪霊にでも取り憑かれたかのように
『実録! 男の生き様』 『時を越えて受け
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