暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic7-Bホテル・アグスタ〜Team Scitalis〜
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ゼクトはガジェットに取り付くことはせずにホテルの敷地内へ進行する。プライソンが狙っている物品がどこにしまわれているかを確認するためだ。
「シュテーレ・ゲネゲン」
ルーテシアがインゼクトを中継点としてガジェットを間接的に操作し始める。ただ与えられた命令を遂行するだけのガジェットに人の意思が加わることで、その動きがガラリと変わる。シグナムの斬撃を防ぎ、ヴィータの攻撃を軽やかに躱し、ザフィーラに連携攻撃を開始した。
「あらやだ。赤い子がホテルに向かっちゃうわ」
召喚師
(
ルーテシア
)
の出現に、彼女たちがホテル側で警戒しているフォワードのスバル、ティアナ、エリオ、キャロの元に行かないかをシグナムが危惧し、ヴィータにそのフォローを回るように指示を出したからだ。そしてその考えは割と的を射ていた。
「させない。ブンダー・ヴィヒト。オブジェクト15機、転送移動」
ルーテシアがさらに召喚魔法を発動させる。まずフォワード4人の元に8機のガジェットT型を送り付け、ヴィータにはV型1機とT型6機を送り付けた。ヴィータにホテルへ戻られると、それだけでリヴィアの安全が脅かされるからだ。
「リヴィア。このライフル型のデバイスを持ってる金髪の女の子には気を付けてね」
「・・・ん。判った」
メガーヌがモニターに映るアリシアを指差した。ホテルの前から一切動こうとはせず、フォワードが迎撃に向かうのを見送っていた。これは当初のアリシアの行動方針に則ったものだ。あくまでフォロー役。フォワードの実戦で積む経験値を横取りしないために。
「うん。局員が良い具合にホテルから離れていってるわね」
フォワードもガジェットに釣られてホテルから徐々に離れていくその様子を見て、メガーヌが満足そうに頷いた。
「リヴィア、ターゲットの在り処を見つけた。今の内に向かって。グレムリン程度じゃ、あの人たちを食い止められる時間は長くない」
「ん。行ってきます、ママ、お姉ちゃん」
――ケレリタース・ルーキス――
リヴィアが音もなく何も無い空間に溶け込むように消えた。彼女の固有スキル名はケレリタース・ルーキス。意味は光速。いわゆる転移能力であるが、彼女自身も未だに理解していない能力の本質が隠されている。
「ルーテシア。リヴィアがお仕事を終えるまでしっかりね」
「うんっ」
ルーテシアはガジェット群を操作し、シグナム達もホテルから引き離しつつ足止めに徹しさせる。そしてリヴィアも、オークションに出品される骨董品がしまわれている場所へと続く場所に到着した。まずは地下駐車場で、六課の隊員とは別にホテルの警備員が警固している。そしてリヴィアは音もなく、姿を見せることもなく、警備員たち数名の顎を真横から掌底で打ち抜いていった。
『ブイ
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