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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十五話 意地と意地のぶつかり合いです。
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たという報告は第九艦隊から四方八方に飛んだが、それを第八艦隊の偵察部隊がキャッチし、いち早く旗艦に伝えたのである。
 これで敵のジョウカイ進撃は確実となり、後は迎撃作戦を具体化するだけである。その立案を瞬時にしてのけたのが、再び第八艦隊の参謀として配属されていたヤン・ウェンリーであった。

「流石は貴官だ。敵艦隊の進路、戦術、そして戦闘推移、時間軸ごとの敵艦隊と本隊の予想地点を正確に割り出していたな」

 上官であり元校長でもあるシトレ大将の賞賛の言葉にヤンは頭を掻いた。

「たまたまですよ。どうもかつての校長に褒められるというのは複雑な気分でして」
「はっはっは。謙遜だな。まぁいい。ではヤン大佐。次の行動に移るとしようか」
「はっ」

 うなずくヤンに一瞬笑いかけたシトレはすぐに表情を引き締めた。

「全艦隊、正面の帝国軍本隊中枢に向け、一点集中砲撃だ!!撃てッ!!」

 振りぬかれた腕と共に25000隻の主砲が火を噴いた。光の花束は正確に一直線を暗黒銀河に描き、その線上にあった敵艦をたちまち補足して粉砕したのである。

 先年、エル・ファシル星域での戦いの際、シドニー・シトレは敵艦隊旗艦を粉砕、轟沈させることで指揮系統の混乱をもたらした。今回、彼は帝国軍遠征軍を可能な限り精査して情報を集めた結果、帝国軍宇宙艦隊司令長官が直接率いるものであるという情報を手に入れていた。そして、その宇宙艦隊司令長官が猛将であり、彼の言葉によって士気が上げ下げされると知った時、エル・ファシル星域と同じ戦法を取ることを決断したのである。


 すなわち、帝国軍総司令官をつぶすことができれば、この帝国遠征軍は瓦解する、と。


 旗艦の前後左右に敵の攻撃が集中し、防ごうとした護衛艦が次々と致命傷を負って離脱、あるいは撃沈されていく。

「き、旗艦を!!敵は明らかにこの旗艦を狙っておりますッ!!」

 副官、参謀たちの言葉を老将二人は不敵にすら見える笑みで返した。

「フン!!やはりのう。同盟軍とやらを称する反乱軍にも少しばかり骨のあるやつがいると見える。のう、リュフトバッフェル」
「はっはっは!違いない!やはり150年間も戦争をしているとはいえ、儂らの見えないところでは少しずつ時代は動いておるのじゃのう」
「その通りよ!これで面白くなってきおった」

 ビリデルリング元帥はさっと右腕を振った。

「全艦隊、後退を継続しつつ、目標をあの目障りな艦隊にむけい!!あの反徒共をのさばらせるなッ!!」

 猛将の号令一下、3万隻の艦隊はその主砲を援軍に向けた。たちまち双方の間に主砲の光がまだんなく交換され、主砲の光、それをはじくシールドの光、ミサイルの爆散する光、運が悪く撃破されて、爆沈していく艦船の光等があたりを鮮
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