インフィニット・ストラトス 黒龍伝説
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いだろうな。管制室に通信を繋ぐ。
『織斑先生、このまま連戦します』
『いいのか?こちらのモニターでは機体が限界に近いようだが』
『どうせ部品がないんで修理できませんので。それにもう少しで届きそうなんでね』
『届きそう?』
『こっちの話ですよ』
しばらくすると織斑が搬入された時とは違う姿のISを纏ってやってきた。
「なるほど。一次移行は済んだようだな。どれ、一つ練習に付き合ってやろう」
「そうさせてもらうぜ!!」
気持ちいいぐらいまっすぐに織斑が突っ込んできて、教本のような剣道の構えで剣を振る。そういえば、ずっと剣道の練習をさせられてたんだっけ?まあ、少しは身についたのだろうが、所詮は剣道だ。剣術にすら達せず、腕もそこそこ。見切って躱すのは容易い。
「くそっ、なんで当たらないんだ!!」
「まあ、格の差って奴だ。あと、慣れ。お前よりももっと鋭い剣を使う奴と戦りあった経験があるし、剣筋が綺麗すぎて当たる気がしないな」
PICすら切って、自らの足で躱していく。こうやって挑発しても剣以外に持ち替えようとしない、格闘技が混ざることもない、空を飛ぼうともしない。出会ったばかりのイッセーみたいだな。まあ、似ても似つかないがな。待っていたものがようやく終わったので仕切りなおすためにみぞおちを蹴り飛ばして距離を作る。
「さて、こちらの準備も整った」
「準備?」
「そっちが一次移行ならこっちは二次移行だよ」
ラファールを取り込み、コアをネットワークから遮断。コアを鎧に接続してISだと誤認させる。声に出す必要も思考する必要もないのだが、あえてその名を告げる。
「禁手化」
何万年と使用していなかったオレの鎧が一瞬にして現れる。蛇龍を模した黒紫の全身鎧に汚れを見せない純白のマント、マントに隠れるように悪魔と天使と堕天使と龍の翼が生え、腰には長い付き合いの二振りの聖魔剣。オレが一番よく使う戦闘態勢の一つだ。
「さて、どれだけ耐えられるかな?」
ISのハイパーセンサーですら捉えられない速度で詰め寄り、アッパーの拳圧だけで織斑を空高く吹き飛ばす。その際に取りこぼした織斑の剣を2丁拳銃の連射で粉々に破壊してから、聖魔剣を引き抜いて飛翔。すれ違いざまに外部装甲だけを削ぎ落として納刀する。誰もが何が起こったのか分からないだろう。ただ、結果だけがそこに残る。
「実に良い仕上がりだ。オレによく付いてきてくれる。織斑先生、オレの勝ちで良いでしょう?これ以上は怪我をするかもしれませんよ」
試合終了のブザーが鳴ると同時に織斑がよろけながら、地面に降りていく。
私は生まれた時から何かが足りないと思っていた。それは成長するにつれてどんどんと明確に感じら
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