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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#END
戦慄の暗殺者FINAL 〜LAST IMPRESSION〜
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いた。
 何が在っても絶対忘れちゃいけない。
 それだけは、解るから。
 誰だって、きっと、そうだから。
 その、今は亡き青年に向かって、少女は静謐な声で呼びかける。



(……『見つけた』……よ…… “シロ” ……
コレが……貴方の言っていたものなのかどうかは……解らないけれど……
でも……多分……きっとそうだよ……)



 体温も感触も感じないスタンドの腕に抱かれながら、
少女はその 『みつけたもの』 見上げる。
「……」
 その人は、ずっと視線を逸らさず
ただ黙って自分を見護ってくれていた。
 何か、言いたい。
 でも、何を言えばいいのか解らない。
 来てくれてありがとう、という感謝?
 それとも、来るのが遅い、という文句?
 先刻、戦っている時は、頼まれずとも彼に関する言葉が
次々に溢れ出てきた筈なのに。
 実際、その彼を目の前にすると
みんな白い闇の彼方に消え去ってしまう。
 言葉はいつも、役に立たない。
 アノ時の自分の言葉は、もうこの人には届かない。
(!!)
 再び脳裡に走る、白い閃光。
 直感以上の、確かな確信。
 そうか。
 だから。
 だか、ら。
「……」
 シャナは、痛みで引きつる躰をスタープラチナの腕の中で
無理に揺り動して引き起こそうとする。
「バカ! 無茶すんな! ジッとしてろッ!」
 そう怒鳴って顔を近づけてきた彼の線の細い頬に向けて、
少女は震える指先をそっと手を伸ばす。
「どうした? どっか痛ぇのか? 
待ってろ、すぐにジジイの所へ連れてってやる」
 スタンドの両腕で自分の躰を両膝ごと抱きかかえ、
そして震える口唇から漏れる声を聞き漏らさないように
その顔をすっと近づけてくる。
「オイ、アラストール。昨日みてぇにオレのスタンドの力を使って、
応急手当くれぇは出来ねーのか?」
「その創痍の身体で何を言う。
昨日の 「娘」 と違いこの子はフレイムヘイズだ。
今の状態で治療など行えば、本当に貴様が死ぬぞ」
 承太郎とアラストール。
 二人が何かを言い合っている。
 でも、聞こえない。
 もう、聞こえない。
(自分で……試してみるのが……一番……良いん……だよね……?
ね……? ジョセフ……お爺ちゃん……)
 少女の心中に無限に拡がっていく、
光り輝くように眩く、強烈な感情。
 ちょっと、苦しいけど。
 でも。
 全然不快なものじゃない。



“想いを伝えるのは、言葉だけじゃなかったんだ”



「やれやれ、スタンドだ、超能力だっつっても、肝心な時には何の役にも立たねー。
こんな事なら、曾祖母(ひいばあ)サンに 「治療」 の波紋も教わっとくンだったぜ、チ」
 空条 承太郎の言葉は、唐
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