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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#24
戦慄の暗殺者] 〜Final Prayer〜
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向かおうとする意志だ。
向かおうとする “意志さえあれば” 例え今は無理でも
いつかは必ず目的のものに辿りつく事が出来る。
『向かっている』 わけじゃからな…………違うか?』




 その言葉に、シャナは心中で嬉しそうに大きく頷く。
(うんッ! 違わない! 違わないよ! 一番悪いのは!
『失敗を恐れて挑戦する事に無縁な場所にいる事』 だよねッ!)
 何よりも澄み切った声でそう問いかけるシャナに、
ジョセフは歯を剥き出しにした子供のような笑顔で
親指をグッ、とこちらに向けてきた。
 ただそれだけの仕草が、痛いほどに胸を灼き焦がす。
 満身創痍の全身に、紅蓮の力が甦ってくる。
 風の化身となって駆け巡る空間の中、
いつの間にか口元に笑みを浮かべていたシャナは、
陽光のような明るい声で心中のあの人に叫ぶ。
(私! やってみる! やってみるよッ!
今度こそ絶対に成功させるから! だから! 見ててッ! )



“お爺ちゃん!!”



 緊張と失敗を恐れる不安等、最初から存在していなかったの如く
紅世の遙か彼方にまで消し飛び、代わりに輝く高揚感のみが胸を充たす。
(もっと(はや)く! もっと、 迅くッッ!! )
 少女の脳裡を掠める、二人の男。
(“アイツ” よりも! “アノ男” よりもッッ!! )
 やがて、そのスピード、技術、精神の存在の力が少女の内部で一点に集束し、
そして! 紅蓮の大爆裂を引き(おこ)す。
「だああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――ッッッッッ!!!!!」
 湧き上がる咆吼と同時に巻き起こる天空の旋風(かぜ)
「!!」
“狩人” フリアグネを取り囲む紅蓮の乱気流。
 素疾く精密な足捌きによって生まれる体術に適切な 「緩急」 をつける事により、
対象者に引き起こる動体錯覚現象を利用して相手を幻惑、
炎髪の放つ陽炎(かげろう)でその効果を増大させ
さらに高速移動に連動して生まれた強烈無比な数多の斬撃技を縦横無尽に
叩き込む虚実一体、対単多数汎用型の奥義。
 幻洸繚乱。真眼の翔撃。
『贄殿遮那・魔幻鏡(まげんきょう)ノ太刀』
遣い手−空条 シャナ
発動条件− “真・灼眼”
破壊力−A+ スピード−A+ 射程距離−B(最大半径30m)
持続力−C 精密動作性−A+ 成長性−B



「こ、こ、これ、は……!」
 突如。
 白い封絶内部にてフリアグネを取り囲んだ紅蓮の 「結界」 が
彼の身を、否、存在を震撼させる。
 舞い踊る深紅の光塵が周囲360度全てを支配する、ドーム状の異次元空間。
 まるで誰かの悪い夢に取り込まれてしまったかのような非現実感が
フリアグネの全身を染め上げていった。
 しかし、悪夢
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