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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#24
戦慄の暗殺者] 〜Final Prayer〜
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と躍りかかるシャナ。
「!」
 繰り出されるは瓦礫にけたたましく刀身を引き擦りながら放たれる、
抜刀炎撃斬刀術、『贄殿遮那・火車ノ太刀/斬斗(キリト)
 ガギィィィィィィィィィィ!!!
 だが、ソレは熟練の体術で地面を滑るように高速移動してきたフリアグネに、
剣の束、(なかご)部分近くをブレードで打たれ発撃を阻止される。
「その 『技』 は、もう “視た” よ……二度目は通用しない……」
「!!」
 下部で刃と刃を軋らせながらフリアグネは、
真上から陶然とした笑みを浮かべて見下ろす。
「フッ!」
 そしてその至近距離の場から一歩も動かない、
上体の廻転のみの旋撃で撃ち抜くように大刀ごと弾き飛ばす。
「クゥッ!」
 靴裏を瓦礫に滑らせて、シャナは崩れた体勢を何とか立て直す。
 疲労の上に重ねられた衝撃により、膝がガクガクと意志とは無関係に震えた。
 その様子を異界の貴公子は満足気に見据える。
(フッ……少々熱くなり過ぎている、か? 私らしくもない。
だが、真剣勝負というモノも嫌いではない。
久しく忘れていた何かが、精神の(フチ)から甦ったようだ……!) 
「オラオラオラオラオラオラオラアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!」 
「フッ! 無駄だぞッッ!! 無駄無駄無駄ァァァァァァァァァァァッッ!!」
 アイツ譲りの激しい喚声と共に、再び躍りかかるフレイムヘイズの少女に
フリアグネは主譲りの傲慢な口調でそう叫び、
半身になって剣を水平に構えた低空迎撃の構えを執る。
 そして、眼前で数多繰り出される凄まじい速度の斬閃を、
手にした氷刃で空間に蜘蛛の巣のような剣閃の軌跡を描いて
全て弾き落とす。
「フッ……!」
「お見事ですッ! ご主人様!」
 適度に脱力した、剣技の理想型とも言える構えのまま
フリアグネは余裕の笑みを浮かべて手にした剣をだらりと下げる。
 しかし、次の瞬間。
 ジュバァァァァァァッッッ!!!
「何ッッ!?」
 そのフリアグネの、左腕が突如引き裂かれた。
「ご主人様ッ!?」
 驚愕の表情を浮かべるフリアグネと胸元の従者。
(バ、バカなッ!? 確かに全て迎撃した筈!
ヤツの斬撃で偶然生まれた 「真空」 によって斬れたのか?
イヤ違う! 確かにヤツ自身の放った大刀の本刃が 「命中」 したのだッ!
無数に撃ち出された斬撃の(うち)一つをこの私が見逃した?
ヤツのスピードは、この私を上回りつつあるというのか?
この極限の状況下で? 満身創痍のあの躰で!? バカなッッ!!)
 身に纏う紅世の黒衣を取り去った、
今や戦場では裸に等しき状態でいる少女の、
その冷静な視線がフリアグネの困惑と焦燥とを煽る。
「貴様ッッ!!」
 素早く瓦礫に踏み込み後ろ
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