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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#24
戦慄の暗殺者] 〜Final Prayer〜
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葉の終わりと同時にその銃口を至近距離、
シャナの眉間の延長線上に突きつける。
「殺す……ッ! フレイム……ヘイズ……炎髪……灼眼……!!」
 この世の何よりも冥き声で、瀕死の少女にそう言い放つフリアグネ。
「イヤ違うッ! 貴様には 「死」 すらも生温い! 
その身を八つ裂きにしてッ! 紅世の暗黒空間にその肉片をバラ撒いてやる!!
我が自在法により永遠に苦痛が続くようにしてなッッ!!」
「……ッッ!!」
 シャナは何とか立ち上がろうとした。
 が、ズタズタの黒いニーソックスで覆われたその足は、
もうただ痙攣(けいれん)するだけでそれ以上は決して動こうとはしない。
 体力が限界を超えた所為(せい)なのかもしれないし、
または先刻の爆裂で完全に折れたのかもしれない。 
 しかし、どっちにしろ状況は同じ事。
 突き立てた大刀の柄を支えに、しゃがみ込んだ今の体勢を維持するのが
やっとという状態。
 そんなシャナの様子を、最後の悪足掻きと受け取ったのかフリアグネは
余計にその憎悪を募らせる。
 トリガーへかかる指に、力が籠もる。 
「さて……“その為には” まず……邪魔なモノを排除しなくてはな……
君にはそろそろ御退場願おうか……? アラストール……」
 冷酷な声でそう宣告し、手にしたフレイムヘイズ殲滅の魔銃
『トリガーハッピー』 の照準を眉間の中心に合わせる。
 そんな絶対絶命の状況下の中、シャナは、
“それとは別の事” を考えていた。
 昔、今はもう無き 「天道宮」 の書庫で読んだ、
一冊の 「書物」 の事を。
(二……人の……囚……人が……鉄……格子の……窓……から……外を……
眺めて……いた……一……人は……「泥」を……見て……いた……
もう……一……人は……「星」を……見て……いた……
私は……一体……どっち……?)
 考える間もなく、もうとっくに答えは出ている。
 多分、最初に逢った時から、きっと。
(もちろん私は…… 『星』 を見るわ……!
アイツに逢うまで…… 『星』 の光を見ていたい……ッ!)
 その暗黒のフリアグネの視線に、
シャナは一歩もたじろかず逆に自ら照準へ歯向かうように顔を向け
凛々しい視線を返した。
「キ、サ、マッッ!!」
 この期に及んでも絶望の表情をあげない。
 あげさせなければ気が済まないフリアグネは、
歯を軋らせて険難にシャナを見下ろす。
(そう。アイツがいるから。いて、くれるから。だからッ!)
 湧き上がる、決意の炎。
 そう。
 いつだって。
 どんな時だって!
「『希望』 は在るのよッッ!! 【闇】 じゃないッッ!!」
 その眉間に銃口を突きつけられながらも、
シャナは微塵もたじろかず震える指先で構えた逆水平の指先を
フリア
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