第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#24
戦慄の暗殺者] 〜Final Prayer〜
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長 衣の中にッッ!! 」
(ハイ……ハイ……! 必ず……必ず……復活させてくださいませ……ッ!
ご主人様……ッ! 「約束」ですよ……貴方はいつでも……“いつまでも……”)
その、紅世の少女の願い。
ソレは、“自分自身の為ではなかった”
何故なら、生みの親であるフリアグネ自身すらも
気がついていない 『真実』 に、
彼女は、マリアンヌは、もう遠い昔に気がついてしまっていたから。
創成の自在法により、無数に生まれいずる “燐子” だからこそ気がついた、
一つの、『真実』
それは、緩やかに降る雨露よりも、もっと淋しい存在の雫。
それ故に、滔々と沁み出ずる、少女の想い。
何の偽りもない、『真実』 の追送。
(ご主人……様……? お心遣い……感謝致します……でも……)
そう心の中で呟いて、そこでマリアンヌは、
少しだけ哀しそうに微笑った。
(でも……それは……きっと……)
封絶の放つ気流が、毛糸の髪を静かに揺らす。
“今の私じゃないと想います”
湧き上がる、万感の想い。
紅世の少女の、切なる声。
(この……“貴方にさよならを告げるマリアンヌ” では……きっと……)
そう。
例え、何から生み出されたものであろうとも。
例え、無から生まれた存在であろうとも。
どんなものにでも 「生命」 は一つ。
どんなものにでも 「精神」 は一つ。
そして、魂は、たったの一つ。
それは、とても淋しくて、哀しいことなのかもしれないけれど。
“でもだからこそ”
他の何よりもかけがえが無く、存在の輝きを放つもの。
その事に、マリアンヌは気がついていた。
最愛の主が、教えてくれた。
(でも……いいんです……マリアンヌは……
ご主人様が笑っていてくださるだけで……
ただ……それだけで……全てに……充たされます……
それだけで……
全てに……満足……致します……!)
本当は、そうじゃない。
本当は、もっとずっと一緒にいたい。
時が赦してくれるのなら。
いつまでも。いつまでも。
共に、傍らに。
永遠、に。
でも。
後悔等、ない!
“それよりも大切な事があるという事に” 気がついたから。
いま、ようやく、ソレが解ったから。
穏やかな気持ちのまま、終わっていける。
(ありがとう……ご主人様……貴方の存在が……貴方と今日まで過ごした
たくさんの「想い出」が……私の精神を……
ここまで…… 「成長」 させてくれたんです……導いてくれたんです……
モノ言わぬ操り人形…… “燐子” である……この私を……)
そのマ
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