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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#24
戦慄の暗殺者] 〜Final Prayer〜
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らも大刀を正眼に構え続ける。
 その傷だらけの少女の胸の裡で、滔々と沁み出る想い。
(アイツは、昨日、 “アノ時”
今の私以上に絶望的な状況だったのに、
一切私には頼ろうとしなかった。
傷だらけの心と体でも、最後まで必死に、たった一人で戦い続けた……!
だから、“私もアイツには頼らない”
もし、一度でも頼ったら。
もし、一度でも縋ったら。
もう私は、二度とアイツと 「対等」 にはなれない気がするから。
理由は解らないけれど、そんな気がするから……ッ!)
 脳裡に浮かぶ、「アノ時」の “アイツ”
 全身血に塗れたズタボロの躯でも、降り注ぐ陽光の下、
何よりも美しく何よりも気高く瞳に映った、アノ姿。
 だったら、私もやってみせる。
 おまえと同じように。
 否。
 ソレ以上に!
「!!」
 シャナは突如、自分の左胸を掴み躰を覆う黒衣を解くと、
空間に翻されたその外套は一瞬で霧散するかのように掻き消える。
 まるで魔術師の操る呪法のように。
 そして、その華奢な躰を覆うものは
胸元を大きなリボンで飾る灼け焦げたセーラー服のみとなった。
「正気、か? 己が身を護る 『夜笠(よがさ)』 を自ら解くとは……ッ!」
「……」
 遠間に純粋な悪意に充ちた微笑を浮かべるフリアグネを後目に、
窮地に陥った立場を更に悪くするような、自虐的とも言える選択を
少女が取った事に対しアラストールは抑えながらも驚愕を発する。
 もし、この状態でフリアグネの剣が掠りでもすれば、
氷刃の殺傷力と纏った炎の高熱により
その部分は跡形もなく蒸散してしまうだろう。
 つまり、どんな 「小技」 でも極まれば終わり。 
 そのアラストールの危惧をよそに、少女は決意に満ち溢れた
双眸で眼前を見た。
「アラストール。(しゃく)だけど、このままじゃいつまで立っても決着は付かないわ。
認めたくないけれど、幾多のフレイムヘイズを討滅してきただけあって
アイツ大した “王” よ。さっきまでは精神的に押してたけれど、
今じゃソレも五分以下に引き戻された」
「むぅ、確かにな。
携えた宝具の能力(チカラ)も含めれば、
今や近代最強の “徒” かもしれん」
 当代を生きるフレイムヘイズにも、この男を(たお)せる者が果たして何人いるか、
生半(なまなか)に答えの出ぬ疑問に魔神は息を呑む。
「だからッ! アイツに勝つにはアイツ以上の 「覚悟」 をこの私が!
アイツに示さなきゃいけないって事よッッ!!」
 そうシャナが叫び左腕を振りかざすと同時に、
全身から紅蓮の火の粉が迸って舞い散り空間を灼き焦がした。
「オラオラオラァァァァァァァァァァァ――――――――――ッッッッ!!!!」
 そして勇ましき喊声と共にフリアグネへ
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