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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#23
戦慄の暗殺者\ 〜Metamorphoze〜
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光彩を抜け、その遙かな深奥までも見透かすかのように。
「ッッ!!」
 そして、その燃え上がる紅蓮の双眸の中に、
今は正義と勇気の輝きを称える真紅の灼眼の裡に彼は視た。
 否、感じ取った。 
 先刻からの言動と感情の変遷に折り重ねて、
少女の瞳、その深奥に宿る黄金の、否、「白金」 の燐光、
『星の白金』 【空条 承太郎】 の存在を。
(そうか……! なるほど……な……!  『星の白金』……
否……その「本体」である “星躔琉撃の殲滅者” に対する強い執着(おもい)が、
ソコから生み出される精神力が、肉体の苦痛を超えて限界以上の
存在力を器から引き絞っているという事か……ッ!)
 忌々しくも認めたくない事実ではあった。
 だが、その 「動機」 こそ不明瞭ではあるが
自分のマリアンヌに対する 「想い」 と同じ理由で少女は戦っていたのだ。
“自分自身ではない、誰かの為に” 
 フリアグネが解らないのも無理はない、
己の 「復讐」 以外で戦うフレイムヘイズに等、
今まで彼は遭遇した事がなかったのだから。
 ソレ故に、今日までその存在を侮蔑してきたのだから。
(フッ……皮肉な話だ……な……!
仔を守る獣は 「手負い」 の方が狂暴、か……だが……ッ!)
 状況の分析を終えたフリアグネは、その力の源に怯む事もなく
尚も刃を押し込んでくるシャナの双眸を見つめ返した。
“ソレは私も同じ事だッッ!!”
 そして脳裏に浮かび上がる、二つの存在。
 その一つは今、何よりも近い自分の胸元に。
 その一つは今、どんなに遠くても何処より近い心の中に。
 その「認識」が、狂しいまでの痛切な叫びが、
パールグレーの双眸を一際大きく見開かせる。
 その瞳に灯る、シャナに宿る光とはまた対極の源泉。
 ソレが何よりも激しく狂暴に、最初の 「決意(きもち)」 を呼び熾こした。
「!!」
 同時に甦る、この世のスベテを超越した絶対者の存在。
 首筋に星形の痣が刻まれたその御方は、刹那自分に微笑んでくれた気がした。
 その全身をバラバラに引き裂いて劈くかのような、
魔薬の如き甘く危険な多幸感。
 その感覚が呼び水のようにフリアグネの裡なる焔を呼び醒ます。
 ソレに共鳴して剣に宿った白蓮の炎が今迄以上に激しく逆巻いて強烈に燃え上がり、
瞬時に集束してドス黒い放電現象を引き起こし始めた。
「ッッ!?」
 眼前の変異を敏感に察知したシャナの、
驚愕とほぼ同時に背筋を駆け昇る戦慄。
 ソレはかつて、少女が一度だけ感じた存在と限りなく酷似していた。
 しかしその事実を分析する間もなく。
「無駄だァァァァァァァァァァァァァ――――――――――――ッッッッ!!!!」
 咆哮。
 継いで衝撃。
「―――――――ッッ!!?」
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