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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#22
戦慄の暗殺者[ 〜Rebirth Chronicle〜
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 その二つの巨大な運命の存在が織り成す。
 血統の妙。
 血統の業。
 やがて、視る者全てに、下腹部の弛緩を促すような気怠い痺れを誘発し、
精神を切迫して引き絞るような威圧感がその臨界を超えた瞬間。



「ッッッシイィィィィィィィィィィィィィ――――――――――――!!!!」
「オッッッッッッラァァァァァァァァァァ――――――――――――!!!!」



 ギャッッッッガアアアアアアアァァァァァァッッッッッ!!!!!



 大太刀 “贄殿遮那” と両手長剣 “獅子王ウィンザレオ” が、
互いの存在で彩られた熾烈な炎が、
周囲の空気を斬り裂いて灼き焦し凄まじい衝撃と共に激突、
斬刀炎撃同士の高速衝突に伴う火走りが空間に飛び交って踊り狂った。
 同時に、剣に込めた互いの想いも鮮烈に弾ける。
 シャナ、フリアグネ両者の視線が再び、
二本の剣を通して斬撃よりも強い威圧感で真正面から激突した。
「―――――――――ッッ!!」
「―――――――――ッッ!!」
 そのまま、互いの刃と歯を軋ませながら両者一歩も引かない壮絶な鍔迫り合いが展開。
 ソレと同時に執り行われるは、己が存在を相手に刻みつけ
凌駕し呑みこもうとでもするかのように鬩ぎ合う強烈な眼視戦。
 きつく食いしばった両者の口元から、意図せず呻きのような声が漏れる。
 刀身に込める力も同じならばそれを扱う技術もまた互角。
 発する眼光の気迫すらも、何れ劣らぬ完全拮抗状態。
「チッ……!」
 永年の経験則からこのまま幾ら鍔迫り合いを続けても、
戦局は膠着したまま喩え千日を経ても決着は着かないと判断した
フリアグネは、仕切直しの為に長剣を大きく、しかし鋭く振り廻して
シャナの大太刀を薙ぎ払い同時に開いた躰へ撃ち込ませないよう
大きくバックステップで跳躍。
 遙か後方、20メートルの位置に足裏を鳴らして軽やかに着地する。
 そこへ。
「ッッッッラァァァァァァァァァァ―――――――――――ッッッ!!!」
「ッッ!!」
 灼熱の喊声と共に突如眼前から勢いよく追進してくる紅い斬光。
 脳裡に甦る、先刻の悪夢。
 そしてその裡に込められた炎気が唸りを上げ、
空間を縦に切り裂きながら迫るカマイタチ状の炎刃(ヤイバ)
 その殺傷力こそ他に較べて一歩劣るが、
汎用性と射程距離では数歩先んじる斬撃術。
 紅蓮の闘刃、 『贄殿遮那・炎妙ノ太刀』  
 その具現化した炎の刃をフリアグネは手にした白炎揺らめく長剣、
“ウィンザレオ” の刀身を素早く斜傾に構えて受け止める。
 ガァッッッギャァァァァァァァァッッッ!!!
 金属音とも炸裂音とも異なる着撃と共に、
存在の炎同士のブツかり合いが引き起こす焦熱の散華。
「クッ!」
 
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