一話 繰り返す四日間
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ってなかったね」
魔女は「うっかりしてた♪」
なんて可愛子ぶって。
「私の名前はラードーン。
よろしくね!」
────ラードーン?
初めて聞く魔女の名前だ。
それに……コイツ、俺の知ってる魔女とだいぶ印象が違う。
俺の知ってる魔女は、そう根暗な奴らで……こんな明るい奴じゃない。
「むぅ……変な名前だと思ったでしょ?」
「思った」
「君は正直者だね、ナツキ スバル君」
────あれ、俺……コイツに名前名乗ったけ?
「あぁあぁ。そのちょっと困惑してる表情なんて最高だね。
なんで俺の名前知ってるの?みたいな」
「じゃあ、率直に聞くけどなんで俺の名前知ってんの?」
「さっき言ったでしょ。
君の記憶をコピーするって」
そう言えば……そんな事を言ってた様な……。
この話の流れから推測すると魔女 ラードーンは俺の記憶をコピーして名前を知ったって事なのか?
「あぁー。君の個人情報全てを知った訳じゃないから安心してね。
コピーと言ってもほんの一部しかコピーできないから私が知ったのは君の名前と最近あった出来事くらい」
「結構プライバシーの侵害されてるんですけど!?」
「むむぅ。君は私の知らない言葉を使ってるね。君の記憶を一通り見終えたけど意味の解らない言葉ばかりだ」
「そりゃ、俺は別の世界からやってきたわけですし。君の知らない文化や言葉を知っている訳ですよ」
「────別の世界?」
その言葉にラードーンは興味を示した。
「君はもしかして異世界人なの?」
「異世界人……まぁ、この世界が異世界ならそうなるな」
突如、ラードーンの背後に無数の見えざる手が現れた。
その数はペテルギウスの所有していたものより多く……その手は全て俺に向けられていた。
「相変わらず、君に興味はないけど。君の記憶と知識に興味を持った。
だからちょこっとだけ複製させて?」
見えざる手は俺の足を掴み、動きを封じ。
見えざる手は俺の頭を固定した。
「ちょ? 離せ!んだこりゃ!?」
「大丈夫、君に危害は加えないから。すぐに終わるからじっとしててね」
見えざる手は俺の身体を透き通った。
まただ、最初にアイツの見えざる手が身体に触れた時の感触。
心地よいなんて事はない。
何か、自分の大切な物を抜き取られる様な……そんな感覚に吐き気を感じながら俺は頭を掴んでいる見えざる手を噛んだ。
「痛った!?」
妙に女の子ぽリアクション。
そして見えざる手は消えていった。
「何んすんのさ
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