一話 繰り返す四日間
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ムは慕っている、その来日を楽しみにしている。
ラムも表情には余り出てないけど若干、嬉しそうだった。
結局、何者なのか。
明日になればわかる。
何故だろう────このざわめきはなんなんだろう。
「明日になれば、わかるか」
空を見上げ、胸のざわめきを払うようにラムの汚した庭を修正した。
────雷鳴が、響き渡る。
降り注ぐ雷は大地を砕き、爆音を轟きかせる。
────雷鳴が、響き渡る。
吹き荒れる豪雨に、雷の槍。
少女は一人、立ち尽くしていた。
まるで誰かの帰りを待っている様な……。
────雷鳴が、響き渡る。
少女は立ち尽くしている。
空を見上げ、ただ……立ち尽くしている。
────雷鳴が、響き渡る。
見上げる空の空の先、少女はそれを見透かす様にその場を立ち尽くしている。
────雷鳴が、響き渡る。
少女は空を見上げ続ける。
変わる事のない空模様を見続け、少女は笑みを零し……数滴の雫を垂らした。
────雷鳴が、響き渡る。
少女は笑っている。
その笑顔に偽りはなく……その涙に真実はなかった。
ただ、一人。少女は空を見上げ続けるのだ。
**************
「────バル君……スバル君」
この声……レムの声だ。
あれ……もしかて俺…寝てた?
「……レム?」
閉じていた瞼を開き、俺は周囲を見渡した。
まだ、寝ぼけてるのか……なんか頭が回らない。
「こんな所で寝ていたら風邪を挽いてしまいますよ?」
「大丈夫、馬鹿は風邪なんて惹かないから。いや、でもそれだと……」
「どうしました?」
「いや、もし風邪を挽いたらレムとラムが看病してくれるかな……とかなんとか」
「さぁ、それはどうでしょう」
ちょっと意地悪な笑みでレムは俺に手を差し伸べる。
俺は差し伸べられた手を掴むと。
「少なくとも私は看病します」
と耳元で小声でレムは呟いてきた。
────やば、顔真っ赤になってねぇよな!?
突然の言葉にドキッとしてしまった。
いや、あんな可愛い子に耳元で……しかも小声であんな事言われたら大抵の男はノックアウトする!
「どうかしましたか?」
「い、いや。なんでも」
ふぅー。
俺は平然差を取り戻し、軽くストレッチを……一に三、四っと。
頭もスッキリしてきた。
確か……ラムと一緒に庭の手入れして……。いや、あれを手入れと言うのか?
まぁ、その辺はいいとして。
一旦、休憩する事になって……あぁ、そ
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