一話 繰り返す四日間
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、バルス?」
ご本人を発見した。
どうやら昼寝……サボらずにちゃんと庭の掃除をしているようだ。
「手伝いに……来たぜ?」
────なに、これ?
「あのラムさん?
これは一体?」
「見て分からないの?
庭の手入れをしているのだけれど」
庭の……手入れ?
この庭の状況を見てこれを庭の手入れと判断できるのは恐らく世界で一人ラムだけであろう。
生い茂っていた芝生は全て枯れ。
花の庭園の様に美しく咲き誇っていた花達は見る影もない。
────しかもなんで足場がこんなに凹凸になってるの!?
「あの……お姉様?
妹のレムは何処に?」
「レムなら明日の仕込みをしてるわ」
「まだしてんのかよ!?」
どんだけ作る気だよ。
そのロズっちの友人の……娘さんだっけ? いくら馬鈴薯好きでもあれだけの量を完食するのは無理だろ!?
てか、今更ながらこの惨劇の風景も頷けるぜ。
そりゃ、レムが居なかったらこうなるわな。
普段はラムが手入れし終えた後、レムがその手入れした後を手入れする事で庭の清潔感は保たれていた。
今、現在。
この庭に清潔感なんてものはない。
ある意味、地獄の連続だな。
馬鈴薯地獄からの枯れた風景庭地獄……これはなんとかせねば。
「よし、俺も『庭の手入れ』を修正……いや、手伝うぜ」
「別にいいわよ。
私一人で出来るわ」
珍しく断られた。
普段なら「そう、なら任せるわ」とか言ってサボる……と思ったけど。
「馬鈴薯の皮むきを手伝ってくれた借りもあるし、勝手に手伝わせてもらうぜ」
「そう、ありがとう」
そして黙々と庭の手入れ『修正』が始まった。
────グゥーっグゥー。
あぁー。腹減った……。
そろそろ昼飯の時間だけどこれを中断するのは……ちょっとね。
せめて一段落付けたいところだ。
喉も渇いたし、疲れた。
「なぁ、ラム。
そろそろ昼飯だろ? 一旦、休憩にしねぇか?」
「あら、もうそんな時間?」
どうやら時間を忘れて庭の手入れに集中していたようだ。
ラムは服に付いた砂、土を払いながら言葉を返した。
「そうね、一旦休憩にしましょう」
そして昼飯は予想通り、馬鈴薯料理のオンパレードでした。
だが、レパートリーは様々で馬鈴薯に飽きる事なく昼飯を終えた。
「ふぅー。馬鈴薯を使った料理ばっかだったけど結構、美味かったな」
「そうね。これなら当分、馬鈴薯料理でも私は構わないわ」
「おっと……それは困りますな。
てか、ラムも作り過ぎって思ってた?」
「えぇ、最初か
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