一話 繰り返す四日間
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!?」
「いや、それはこっちの台詞だよ!
お前こそ何いきなり人を拘束してんの!?」
「ちっ。いいじゃんちょっと位」
「いいわけあるか!」
少し拗ねた素振りで女の子は見えざる手からクッキーを受け取り、ポリポリとかじる。
その仕草はリスぽい。
────なんか俺の知ってる魔女とは典型的に違うな。
なんて言えばいいのだろう。
大人しいっ言えばいいのかな?
「何、
人の顔をジロジロ見てブツブツ言ってんの?」
「いや、なんでも。
ちょっと他の魔女に比べて大人しいな〜なんて思っただけだ」
「……その口振りだと私以外の魔女に会った事があるっぽいね」
「おいおいさっきお前、俺に七人の魔女に愛されてるとかなんとか言ってたろーが」
「それとこれとは話が違うよ。
君に面識が有ろうと無かろうとあの魔女達なら君を────」
ラードーンは口を閉じ。
「さて、話を戻すよ」
「いや、待て。続きが超……」
その言葉は拒絶された。
なんだこれ……口から言葉が出てこない?
「さっき私の手で君に触れた時ちょっと呪を追加させてもらった。
私と会話する時、私が話したくない事を口に出すなってね」
「……」
それが発動中なのか、口から言葉を発せようにも口がパクパクと動くだけで言葉は出ない。
「さて、まずは七つの大罪からかな。いや、君は知ってるんだっけ?
なら、今は省略するとしよう」
「待て、お前は────」
また、言葉はかき消された。
「────何者なんだ?
とか古臭い事、言おうとしたでしょ」
「…………」
「その反応からするに図星だね」
ラードーンは意地悪そうな笑顔で。
「むふふっ」なんて笑みを零しながら。
「言ったでしょ、私の名前は『ラードーン』魔女よ」
「それは知ってる、俺が知りたいのは────」
お前はなんの魔女だ?
そう発する前に口は呪によって塞がれた。
「何度も言うけど無駄よ」
見えざる手は俺の唇をチョッんと触り、消えていった。
完全に遊ばれてる。
「七つの大罪。
七人の魔女に七つの罪は架せられた。
『暴食』
『色欲』
『強欲』
『憂鬱』
『憤怒』
『怠慢』
『虚飾』
『傲慢』
これらの罪を架せられた魔女達は罪を犯し、罪を悔やみ続ける……」
「ちょっと待て……俺の知る、七つの大罪とは少し違う」
口が開いた。
この話題はラードーンの話したくない事ではないようだ。
「何が、違
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