第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#21
戦慄の暗殺者Z 〜Emerald Explosion〜
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漏らしながら。
無数の巨大なプレッシャーが塊となって差し迫ってくる。
その悍ましき人形の大軍に向かい、
花京院は微塵も気圧される事もなく壮烈な眼差しを返した。
「お前達? まさか、“このボクを追い詰めた” と想っているのか?
逃げ惑い袋小路に閉じこめられたか弱き兎、と?」
言葉の終わりと同時に、花京院は敏捷な手捌きで左腕を真横に鋭く薙ぎ払った。、
「ソレは違うッッ!! “お前達の方がボクに誘き寄せられたんだ!!”
我が最大流法が “最強の効果を発揮するこの場所” になッッ!! 」
「KYYYYYYYYYYY――――――――――――ッッ!!」
花京院の頭上から、猿のような燐子がいつのまに忍び込んだのか、
網の目のように張り巡られた天井の鉄骨から飛び降り、
奇声をあげながらナイフを首筋に振り下ろしてきた。
グァッッッッギャンンンンンンンッッッッッッ!!!!!!
「GYYYYYYYYYYYYY――――――――――――ッッッ!!!」
その白刃が首筋へ突き立つ前に、
武器自体がバラバラになって砕け散り、
継いでその燐子本体も同様に粉砕される。
花京院は薄白い火花を放ちながら転がる機械部品を見下ろしながら、
手向けるように言葉を紡いだ。
「フッ、愚かな。“今のボクとハイエロファントに” 攻撃をしかけるとは。
それとも、“あまりにも疾過ぎて” 視えなかったのか?」
巨大な包囲網を組んだ武装燐子達の中心部。
花京院とその前方に位置する異星人のようなフォルムのスタンド、
ハイエロファント・グリーン。
その周囲を微か、本当に微かだがエメラルドの結晶原石のような
仄かな燐光がチカ、チカ、と数秒毎に煌めいていた。
その光の「正体」が静かにスタンド本体の口唇から語られる。
「“サークリング・エメラルド・スプラッシュ”
結晶化させた幽波紋光を精神の力で遠隔操作し、
己の周囲円環状に集束、高速廻転させる。
ソレは鉄壁の防御陣、ボクとハイエロファントを攻撃しようとすれば
お前達自身が傷つく道理。正に攻防一体の “結界” だ」
花京院が己の 「能力」 を語り続ける間、
エメラルドの発光間隔が徐々に狭まってきていた。
更にスタンド自体の放つ光の強さも、
その輝度を加速度的に増大させていく。
「そして! コレはッ! これから刳り出す我が最大流法の
“準備段階” にしか過ぎないッ!」
やがてその発光間隔が限りなくゼロに等しくなり、
花京院の周囲360°が激しく輝くエメラルドグリーンのスパークで満たされる。
スタンド操作の概念は、モノを扱う熟練度、
つまり原初的な経験則のソレに酷似
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