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真・恋姫無双〜中華に響く熱き歌
幽州編
第22話 北平と五胡
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が起きたのか?
そう思ったが、兵士の言葉は予想を上回ることだった。
「も、申し上げます!北門から赤い大きな馬に跨った男がなにやら琵琶のようなものを背負い、出ていきました!」
『はあ?』
公孫?と趙雲は兵士の言葉に思わず間の抜けた声を出してしまった。
それはそうだろう。
五胡が現れたという方角にわざわざ出ていく者がいるとは思わなかった。
それが武器を帯びているならまだしも、その男は琵琶のようなもの、つまり楽器であり、武器には到底見えない、ということである。
「なぜ通した?もしかしたら五胡の間者という可能性もあるかもしれないんだぞ?
そうじゃないにしても五胡の現れた方へ行くなど、正気じゃないぞ!」
「そ、それが止めようとしたのですが、我々を振り切り走り去って行きましたので・・・」
「はあ〜?!」
公孫?は訳が分からないという風だ。
そして趙雲は
「して、その男は見た目以外にはなにか変わったところは無かったか?」
と聞く。
「そ、そう言えば、その男は去り際に、
『よっしゃあ!待ってろよ!おれの歌を聴かせてやるぜ!』
などと言っておりました。」
「歌を聴かせる、だと?」
なにを言っているのだ?
趙雲がこう思うのも無理はない。
この場にいる公孫?や報告に来た兵士でさえも理解ができていない。
彼女たちは五胡のことを自己の国に攻めいる蛮族程度にしか思っていなかった。
だが、五胡は強い。
それだけは言える。
公孫?はこの北平にて何度も五胡と戦ったが、それを思い知っている。
それは趙雲も報告に来た兵士もである。
だからその男の言動を理解できないのである。
「・・・何がしたいのだ、その男は・・・」
趙雲は思わずそう呟いてしまう。
公孫?もなにか言いたそうだが、頭をぶんぶんと振り、思考を切り替える。
「ええい!今はその男のことも大事だが、今は軍の準備を優先しろ!
私も準備をするから、お前らも直ちに行え!」
「は!」
「承知」
趙雲と兵士は返事をし、2人は部屋を出る。
兵士はこのまま準備をするのだろう。
だが趙雲は何かを決めたかのような表情をする。
「・・・すまぬ、白佳殿」
そう呟き、走り去る。

公孫?は準備を終え、あとは軍の準備が出来るのを待つだけである。
「よし!さあ、いつでも行けるぞ!準備はまだか!」
そうは言うが、まだ少しかかるであろう。
だが趙雲に率いさせる1000人はもうそろそろ行けるはずだ。
そう思っている矢先に兵士が慌てた様子で部屋に入ってきた。
「・・・今度はなんだ?」
「も、申し上げます!ち、趙雲将軍が単騎で北門より出て、五胡へと駆け抜けました!」
「はあ?!」
まさか!?そんな馬鹿な!?
などと叫びたくなるのを我慢する。
「どういうことだ?趙雲には1000
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