暁 〜小説投稿サイト〜
STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#18
戦慄の暗殺者W 〜Marionette in the Mirror〜
[5/21]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 その動作に、妖艶な体捌きに幻惑される事なく集中力を研ぎ澄ました承太郎は、
スタンドで次々に迫る長 衣(ストール)の側面を弾き、
胴体と顔面に向かって放たれた攻撃を全て叩き落とす。
 円を描く死の (ステップ) が12廻転を終えた所で、
マリアンヌは演舞を舞い終えた 「巫女」 のように両腕を交差し
片膝をリノリウムの床についてその顔を俯かせる。
 有終の動作で舞い上がり散らばった煌めくパールグレーの髪が、
壮麗に周囲の空間を優しく撫ぜる。
 華麗さこそ極まるが、戦闘中には自殺行為と言って良い無防備な挙動。
 並の戦闘者なら「機」の誘惑に負けて想わず反撃に撃って出る処だが、
承太郎はあくまで冷静に対処した。
(完全に隙だらけ……! だが違う……ッ! 「罠」だ……!)
 防御体勢を保ったままマリアンヌの目の前で停止するスタープラチナ。
 その眼前で捲き上がった長 衣(ストール)が一迅、
突如煌めきを増したかと想うと更に先刻以上の勢いをつけて再動。 
 マリアンヌが腕を動かしていないのにも関わらず、
またも純白の長 衣(ストール)はソレ自身が意志を持ったかのように周囲へ拡散し、
変幻自在の軌道でスタープラチナへと襲いかかった。
(今はこっちから攻撃してねー……!
「防御」 にも反応しやがるのか……!? イヤ……!)
 瞬く間もなく襲いかかる白撃の乱舞を前に、承太郎の思考は中断を余儀なくされた。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!」
 再度羽根吹雪のように縦横無尽で空間を舞い狂う長 衣(ストール)の多重連撃を、
スタープラチナは猛々しい咆吼で迎え撃った。
 その夥しい弾幕と同義の一斉掃射をスタンドの腕が
超精密な動作で己の対角方向に迎撃していく。
 しかし、死角の位置から両腕の隙間に侵入した長 衣(ストール)の先端が
そこで一瞬力を矯めるかのように停止すると、
 ズギャッッッ!!!
素早く発光し鎌首を(もた)げた白蛇の如く、スタープラチナの左胸へ急速に伸びて撃ち抜く。
「ガッッ!?」
 その閃撃で再び背後に弾き飛ばされたスタープラチナと承太郎は、
リノリウムの床に足裏を滑らせ派手なスキール音を立てながら
片手を床につき前屈の構えで停止する。
 革の焦げた匂いが周囲に漂った。 
 閃撃のダメージは左胸から背中にかけて突き抜け、着弾箇所のシャツが引き裂かれ
その内部が熱を持って痺れている。 
 承太郎の口元から、血が細く伝った。
(クソッタレが……ッ! あんな布っ切れが当たっただけなのに
まるで鉄のシャベルでも胸にブッ込まれたみてーだ……!!
オマケに競馬場のハズレ馬券みてーに空中をヒラヒラ舞ってやがるから
動きが読み難くてし
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ