暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはA's 〜日常と、崩壊の故郷〜
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・不幸のメール!!」

「不幸のメール!?」

「そう!送られた者に不幸を起こすと言われるメールだ!それを打ち破るには十人の知り合いにそのメールを送らなければならない!!」

「そ、そんな!!そんな誰かに押し付けるみたいな・・・」

「だがそうしなければ自分に襲いかかる・・・オレは知っている・・・あの暑い夏の日の事・・・俺の友人はその不幸を一人で背負い、そして・・・・・」

「そ、そして?(ゴクリ)・・・・・」

「ギャーーーーーーーー!!!!!」

「キャーーーーーーーー!!!!(ビスッ!!)」

「ぐあああああ!!!私の目が、目がああああ!!!!」

フェイトが驚きのあまり蒔風へと攻撃してしまった。
フェイトを驚かせた自業自得というか何というか、蒔風が目を押さえてのたうち回る。


「もう、騒いでないで、携帯選びましょ」

「え?でも不幸のメールが・・・」

「舜君の嘘だよ。多分楽しませようとしてたんだと思うけど・・・」

フェイトとなのはが振り返ると、すずかがどこから持ってきたのか細い木の枝で蒔風を突いていた。

「・・・・あれ?そういえば舜って携帯持ったよね?」

蒔風は各世界で知り合った者と写真を撮って携帯に収めている。
最後の戦いの後にも写真を撮ったので、フェイトはそれを知っているのだ。

そのフェイトの言葉に蒔風が起き上がって答える。

「持ってるよ?まあ、こんなんだけど」

蒔風が携帯を取り出し、みんなに見せる。

「それで、その携帯に不幸のメールは?」

「来たことないな。一度も来てないよ」

「・・・・・(ビスッ!!)」

「目が!!!」

蒔風の目に再び襲いかかる衝撃。

「で、どうするの?フェイトちゃん」

「えっと・・・・」

蒔風を残し、携帯を見て回るフェイト達。
ちょうど買い終わった頃には蒔風も回復していた。

「じゃあ帰るね」

「うん、ばいばーい」

そう言って別れるなのはたち。
すずかとアリサはリムジンで、他の四人は徒歩で帰ろうとする。

と、そこで蒔風の目にある物が止まった。

「すずか・・・その本は?」

「え?図書館で借りた本だよ?」

「ちょっと見せてくれ」

そう言って蒔風がその本を見せてもらう。
その本の内容に蒔風が目を見開き、手が震えだす。

「すずか、この本を借りた図書館はどこだ?」

「えっと・・・風芽丘図書館だけど・・・」

「リンディさん、俺、帰り遅くなるかもしれません」

それだけ言って蒔風は走り出した。
他のみんなが理由を聞く暇もなかった。




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