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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
三話 昔の話
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を見る。が、すぐ興味なさげにそらす。
『……別に』
『冷たいですねぇ……』
ぶつくさと呟くアルを軽くスルーしつつ、クラナは再び妹を見る。
「……」
言おうと思えばいくらか修正点は見つかったが、それは自分の役目ではないしそもそも言うつもりは無い。
リオ達と軽いスパーリングを始めた彼女から目をそらして、クラナは立ち上がる。
「んじゃ、アップ始めようか。アル、記録頼むよ」
[Roger(了解しました)]
チカチカと光って反応するアルを一別して、クラナは練習場隅の太めのサンドバッグに移動する。
「スゥ……」
先ずは、軽く打ち込みだ。半身から踏み込み。左腕を引きつつ右の拳を……
「ッハ!」
突き出す!
サンドバッグには当てない。その代わり……
『いい調子ですよ相棒。今のならサンドバッグ吹っ飛びます』
『サンキュー』
アルが威力計算をして、大体どの位の威力。と言うのを教えてくれる。数値化したデータは、後で記録した物を見て分析する。
どうでも良いが、デバイスと言うのはやはり便利すぎるほど便利だなと思える。是非作者も一台欲しいが、残念ながら現代科学は其処まで発展していない。
閑話休題。
寸止めによる威力制御と、アップをアルと話しながらクラナはこなす。恐らく周囲に其処まで目立つ事は無いはずだ。
と……
「ふぅ……」
『調子良いですね』
『ん……そうかな?』
『はい……む!相棒相棒!後ろの、第三コートです!』
『ん……?』
アルが興奮した様子で言うので、反射的にクラナは其方を見る。
そこで、大人モード(トレーニングウェア)のヴィヴィオと、ノーヴェがスパーリングしているのが見えた。
と言っても、互角の物ではなくあくまでもノーヴェによる指導形式の物だ。
ヴィヴィオにとってなるべく踏み込み易いように位置取り、打ち込んで来た彼女の脚や拳を痛めないよう、軽く受け止める。反撃する際にも、ヴィヴィオが避けられる、あるいは受けられる限度を見極め、そのラインを越えないよう無理なく受けさせるレベルで拳や蹴りを繰り出す。
『上手いですねえ……』
『ノーヴェがね。案外口調の割にまめだしね。あの人』
『失礼ですよ』
苦笑したような声でそう返したアルの言葉に何となく首を傾げつつ、クラナはもう一度サンドバッグに向き合った。
『さて、あれが終わるまでにアップ終わらせないと』
『はい』
後ろで二人のスパーリングを見る人々の歓声が上がる中、クラナは一人黙々とアップを続けた。
――――
その、十数分後……
「クラナ、良いか?」
「……」
後ろからノーヴェの声がかかり、クラナは
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