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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
三話 昔の話
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によれば「打撃による徒手格闘技術」の総称である。

まあ堅苦しくない言い方をすれば、「攻撃が打撃なら(魔力による身体教化も含めて)何してもOKな総合過ぎるくらいの総合格闘技」だ。

肘打ち、蹴り、正拳等で身体を動かしているヴィヴィオ達を、ノーヴェとウェンディはコートの端から見ていた。

「へー!中々いっちょまえッスね!」
「だろ?」
ヴィヴィオ達を見ながら感心したように言うウェンディに、ノーヴェがニヤリと笑って返す。しかしその視線は、直ぐにコートの反対端に伸びた。

「まぁ……兄貴殿はそんな妹達の姿にも興味なし……って感じだけどな……」
一人黙々と柔軟や筋トレをしているクラナを見ながら、ノーヴェが目を細めながら言った。
と、ウェンディが遠慮がちな声で、ノーヴェに問う。

「なんか……こんな事きくのってあれッスけど……」
「何で今日、わざわざ騙すような事してまであいつを此処に呼んだのか……だろ?」
「バレてたっスか……」
「顔に書いてあんだよ」
頭を掻いたウェンディに、ノーヴェは苦笑しながらそう返す。しかし直ぐに表情を引き締めながら、彼女は言った。

「フェイトさんに……頼まれてさ。クラナとヴィヴィオ……ちょっとずつで良いから、歩み寄れるように手助けしてあげて欲しいってな……アタシも、彼奴等の仲悪いのは、なんか気分悪かったし……」
「それで共通の話題として……って訳っスか……お師匠様も大変ッスねぇ……」
「だから師匠じゃねえっての!」
何時も通りに騒ぎながらも、二人の視線はぴったり、一方向を向いていた……

――――

「ふ、ふ、ふっ」
細かく息を吐きながら、前仰型に身体を曲げてクラナは柔軟を続ける。
最近少し身体が固くなってきた気がするが、まあ動く上では問題にならない程度でしかない。
と……

『相棒、相棒』
『ん……?何?』
『どうですか?』
『は?』
いきなりの要領を得ない問いに、クラナは柔軟をしながら首を傾げ、眼前にあるペンライトをみる。

『え、何が?アル、何か変わったの?……うーん……ごめん、ちょっと分からないかも……『違います』……えぇ?』
言葉を途中で切られて、クラナはまゆをひそめた。だとすると……

『察しの悪いふりはいけませんよ相棒。妹さんの晴れ舞台でしょう?』
『……あぁ、そっち』
何となく分かっては居たもののあまり触れたく無かったためあえて何も言わなかったと言うのに……

『……別に。だいたい晴れ舞台って、言葉の使い方おかしいよ。大きな大会でも無いんだし』
『あれ、そうですか?って話をそらさないで下さい!』
『…………』
チカチカ光るアルを見て、クラナは目だけでヴィヴィオ
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