プロローグ〜特科クラス”Z組”〜前篇
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子生徒――――クロイツェン州を統括している統括領主にして”四大名門”の一角”アルバレア公爵家”の次男でもあるユーシス・アルバレアはそれぞれの成績に満足している様子を見せていた。
「ユーシスはユーシスでさらっと余裕そうだし……リィンも10位以内に入るなんて、相当頑張ったみたいね。」
「はは、みんなと試験勉強をばっちりやったおかげだよ。」
「……ちょっと疎外感。」
それぞれが試験結果に明るい表情をしている中、自分だけ順位が圧倒的に下の銀髪の女子生徒―――フィー・クラウゼルは不満そうな表情をし
「ふふっ、フィーちゃん、頑張ったと思います。」
「基礎学力のことを考えると十分すぎるほどの結果だわ。次はもっと上を狙えるはずよ。」
エマとアリサはそれぞれ感心した様子でフィーに声をかけた。
「ん、気が向いたら。そういえば、そっちにも何か書かれてるけど。」
アリサの言葉に頷いたフィーはクラスごとの平均点と順位が書かれてある紙が貼られている掲示板に視線を向けた。
1位 1−Z(887点)
2位 1−T(843点)
3位 1−V(770点)
4位 1−U(735点)
5位 1−Y(675点)
6位 1−X(650点)
「わあっ……!」
「ほう、我らZ組が首位か。」
「ふふっ、1位から4位までいるしちょっと予想はしてたけど。」
「フン、俺が属するクラスが負けることなどあり得んがな。」
「だから君は何でそんなにも偉そうなんだ……」
自分達のクラスが一位である事にクラスメイト達が喜んでいる中喜ぶ事なく、自慢げな様子でいるユーシスにマキアスは呆れた表情で指摘し
「クスクス……」
入学当初険悪な仲であった頃とは比べものにならないくらい改善されている二人の様子にエマは微笑ましそうに見守っていた。
「……いや。実際みんな頑張っただろう。」
「ああ、誇ってもいいと思う。」
「V(ブイ)、だね。」
そしてガイウスの言葉にリィンとフィーはそれぞれ頷いた。
「1位と言えば………1位の人って一体誰なんだろうね……?」
「――――全教科満点のレン・ブライトか。」
「所属が1−Zって事は私達のクラスの人よね……?なのに、どうして今までいなかったのかしら……?」
「何か事情でもあるのでしょうか……?」
個人成績1位の人物であると同時に自分達のクラスメイトでもあるレンの事が気になったエリオットは不思議そうな表情をし、リィンは静かな表情で呟き、アリサとエマは戸惑いの表情でそれぞれ考え込んでいた。
「………………一体何の為にこのクラ
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