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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第58話:猫は普段興味無さげに佇んでいるが、常にこちらを伺っている。
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れが制作依頼者の性格の悪さが滲み出てるんッスよ!」
「……制作依頼者って、リュカよね?」
目の前で『性格悪い』とか言う、普通?

「扉には3色のダイヤルが赤・青・黄と並んで配置されてるんです。このダイヤルにはそれぞれ1〜100のメモリが振ってあり、金庫を開ける事の出来る人物には3つの数字を暗証番号として記憶させてあるんです」

「つまり赤・青・黄のダイヤルに、それぞれ3つの数字を合わせれば解錠する仕組みって事でしょ? そんなに性格悪いかしら……」
全くだ……全然性格悪くないと思う。

「ところがどっこい……解錠方法は違うんです。金庫を開ける資格者の記憶する3つの数字は、赤・青・黄のどれかのダイヤル1つを左右に回して解錠する仕組みなんです」
「え!? 3つの内1つのダイヤルしか使わないの?」

「1人の資格者にとってはね」
1人の資格者にとっては……って、如何いう事だろうか?
そもそも資格者は何人居るのだろうか?

「お、ユニさんも気になってるみたいっすね。因みに有資格者は3人……リュカさん・オジロン閣下・そして俺だけです。リュカさんが青のダイヤル、オジロン閣下が赤のダイヤル、俺は黄のダイヤルを使ってるんです」

「なるほどねぇ……3つのダイヤルがそれぞれ別の暗証番号で解錠出来るようになってるのね。普通ダイヤルが3つあったら、全部使って解錠すると思うものね」
確かに……知らなきゃ一生懸命3つのダイヤルに1つずつ数字を合わせて、解錠しようとするものね。

「この金庫の凄いのは、3つの内1つのダイヤルで金庫を開けると、扉の裏に何色のダイヤルで開けたのかが記憶されてる事なんです。最新の10回分の色を扉の裏に表示されるようにしてあり、万が一にも暗証番号を盗み出し金庫破りを成功させた場合、誰の番号で開けられたのかが判り、そこから犯人を見つけられるようにしてあるんです」

「じゃぁマリーが何故か大金を持ってて、記憶ないのに黄のダイヤルで解錠した記録が残ってれば、ウルフ君がベラベラと恋人に喋ったって事になるのね?」
「言葉の随所にトゲを感じますが、ビアンカさんの仰る通りです。しかし扉の裏には、暗証番号を変更させる仕掛けもあるので、誰かに喋っちゃった場合は早急に番号変更をしますよ、俺はね」

「なるほど……じゃぁ喋っても問題ないのね。ウルフ君の番号は何よ?」
「言う訳ねーだろ! でもベッドの中で絶頂と共にポロって言っちゃうかもしれないッスよ。如何します?」
「如何もこうも、僕の手でお前を殺すだけだよ」

「怖ーよ。俺を脅す前に、嫁を黙らせろよ! つーか暗証番号を知りたいんだったら、旦那の番号を聞けよ!」
「僕の番号はビアンカのスリーサイズだよ。勿論上から9……「言うな馬鹿!!」
何でリュカ様は直ぐに言おうとするの
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