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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第58話:猫は普段興味無さげに佇んでいるが、常にこちらを伺っている。
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たいだが、休憩の時に出したドーナッツを『気分転換に外で食べてくる』と言ってソロちゃんにあげてた事を私は知っている。

それだけではない。
紐と棒で作った特性の猫じゃらしを使い、他の3匹に隠れ遊んであげてる事も有るのだ。
この事は私だけじゃなくリュカ様もご存じで、一緒に物陰から眺めて楽しんでおります。

「マオ……紅茶のお代わりください」
リュカ様が私達から少し離れた場所で待機してた、上級メイドのマオに紅茶のお代わりを要求した。
私は彼女ほど優秀なメイドを見た事ない。

王家のプライベートエリアで働いており、如何なる要望にも迅速に対応する。
勿論、掃除・洗濯等も完璧で、グランバニアのお偉いさんしか知らない場所の掃除も任されているのだ。2年前に彼女を上級メイドに推薦した私は、正直鼻高々である!

「そう言えばさぁ……ティミーにお小遣いを渡した?」
リュカ様はご自身のティーカップに琥珀色の液体が注がれてるのを見詰めながら、突如ウルフ殿に質問をした。お小遣いって何だろう?

「貨幣が違うんで金塊を100kg渡しました。グランバニアなら3百万(ゴールド)くらいの価値になりますね」
目眩がするような金額をサラリと言ってのける我が上司。

「そんだけあれば、スイカを買ってこれるね」
「スイカ好きなんっすか?」
「特別好物って訳じゃないけど、最近食べてなかったから……」
「じゃぁもっと金塊渡しといた方が良かったっすかね?」

「良いよ3百万(ゴールド)もあれば……スイカの1つくらいは買ってこれるだろ」
「そうっすね。税金でスイカを大量購入されても困りますね(笑)」
流石は大国の金庫事情……まだまだお金は沢山あるみたいです。

「あれ……そう言えばビアンカさんは、この国の金庫室の場所をご存じなのですか?」
先程も述べたが、この国では一部のお偉いさんしか存在すら知らない場所などが、幾つか存在する。金庫室もその1つであり、私は場所を知らされてない。

「私はリュカの妻で有るだけ……国政には手を出さないようにしてるから、金庫室の場所は知らされてないわ。知ろうとも思ってないけどね」
へぇ〜……時折リュカ様は税金の配分に関してビアンカ様に意見を求めているから、てっきり知ってるのだと思ってました。

「そうなんっすか。じゃぁ、あの(すげ)ー金庫は見た事もないんですね?」
「見た事無いけど……凄いの? 何が凄いの?」
あ、私も知りたい!

「全てグランバニア鉱石製。ザイルさんが特別に作ったらしいんッスよ! 金庫の扉だけで高さ2.5メートル・幅3メートル・厚さ30センチメートルでギミック満載の(すげ)ー金庫なんですよ!」
扉だけでもかなりの大きさですね。

「金庫を開ける方法なんですけど、こ
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