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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第16話 待ち望んだ再会
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している。


「しかしよくあんな噂程度の情報でクロスベルに息子がいるって思ったんだ?明らかに罠を疑うんじゃないのか?」
「ああ、実際そういった罠を張られた事もある。俺達が信じたのは噂の中に『K・Z』の言葉が入っていたからだ」
「k・z?確かリィンが言っていた言葉だったな」
「ああ、『西風の旅団の団長ルトガー・クラウゼルの息子がクロスベルにいる、K・zの文字を呟きながら』……これが流れてきた噂だがこのk・zには西風の旅団の団員しか知らない意味がある」
「意味?それは一体なんだ?」
「『風切り鳥は自由の証』……俺達が掲げるこの風切り鳥の紋章に込められた意味だ」


 僕達西風の旅団の掲げる風切り鳥には自由の証という意味がある。これは自分たちは自由に吹く風のように何者にも縛られない存在という意味が込められている。


「なるほど、そりゃお前さんらにしか分からないわな」
「そういうことだ。所でセルゲイの旦那、話は変わるんだが一ついいか?」
「なんだ?」
「俺の息子をこんな目に合わせたD∴G教団とやらについて聞きたいんだが……」
「……それを聞いてどうするんだ?」
「決まってる、報復してやるんだよ。俺達猟兵は利益がなきゃ動かない、だが家族に手を出したなら話は別だ。誰に喧嘩を売ったのか思い知らせてやる」
「なるほど、だが悪いがそれは出来んな。俺も警察の一員である以上どんな外道だったとしても殺しを認める訳にはいかんからな、奴らは法で裁く」
「……」
「……」


 お互いに沈黙してただにらみ合う団長とセルゲイさん、一触即発の雰囲気にアリオスさん達やゼノ達も警戒する、そして数分が立ち団長が話し出した。


「……分かった、なら協力するっていうのはどうだ?」
「何、協力だと?」


 団長の突然の提案にセルゲイさんは珍しく狼狽えた表情を浮かべた。


「ああそうだ、いくら警察や遊撃士が捜査のプロでも限界があるだろう。自慢じゃないが俺は猟兵しか使えない情報の出所をいくつか持っている。少なくとも今よりは捜査が進むんじゃねえか?」
「話が見えんな、何故猟兵がそんなことをする?金は出ないぞ」
「さっきも言ったが俺達猟兵は利益がなきゃ動かない、だが家族に手を出したなら話は別だ。でもあんたらは息子の恩人だ、その恩人に対して恩を仇で返すようなみっともねえ真似はしない。そちらが法で裁くならこっちもあんたらの流儀に合わせる、といった所かな?」
「……クククッ、ハーハッハッハ!!」


 団長の提案にセルゲイさんはしばらく無言になっていたが突然大きく笑い出した。


「流儀に合わすか……俺が知っている猟兵でもそんな事を言ったのはお前さんが初めてだ。分かった、その申し受け受け取ろうじゃないか」
「へへッ、話
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