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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#15
戦慄の暗殺者 〜White Stranger〜
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でコワレモノを扱うような繊細な仕草だった。
「……」
 花京院は黙ってその二人のやりとりを見つめていた。 
 正直ついていけないと内心では思っていたが
目の前のこの二人 (?) は人間ではないので、
人間である自分の価値観で判断するのは
あまり好ましくないという彼なりの配慮だった。
『おおっと、すまない。恥ずかしい所をみせてしまったね』
 フリアグネはそう言って何事もなかったかのように
その躰に絡みついている純白の長衣を翻した。
『実は私は、この “マリアンヌ” さえいれば他には何もいらないと
今まで想っていたのだが、「アノ方」に出逢って以来少々欲張りになってしまってね。
話の合う「友人」も一人位はいても良いかなと最近では想い始めていたのだよ』
 そう言ってフリアグネは手品師のように両腕を大袈裟に広げてみせた。
『ところで敬意と言えば彼、何と言ったっけ?
そうそう、『亜空の瘴気』 ヴァニラ・アイスと言ったか。
「アノ方」の信頼する「右腕」であり
『最強の幽波紋使い』 というので興味が在ったのだが、
どうやら彼は私が嫌いらしい。特に気に障るような事をした憶えもないのだが……
でも、残念ながら()られてしまったよ』
 心底残念 (本当にそう思っているかどうかは疑わしいが) といった表情で、
フリアグネは大袈裟にその(こうべ)を垂れる。
胸元のマリアンヌも一緒になって俯いた。
「彼は、DIO様以外誰にも心を赦さない」
 よく喋る男だと思いながら花京院は腰の位置で両腕を組み簡潔に言った。 
『亜空の瘴気』 ヴァニラ・アイスの、ソノあまりに凄まじ過ぎる『幽波紋(スタンド)能力』は、
正に一騎当千、 並の 『幽波紋(スタンド)使い』 千人分に相当する。
 その最強能力が故に、DIO様に仕える者は自分だけで充分だと常日頃公言している彼、
DIOの幽傑の軍勢、 『スタンド使い』 と “紅世の徒” の混成軍、
幽 血 幻 朧 騎 皇 軍(ファントム・ブラッド・ナイトメア)】 の中では参謀である占星師エンヤと共に、
その双璧を為すヴァニラ・アイスの事だ。
 自分と同じようにDIOを心酔し、
そして彼にはない柔らかな物腰と卓越した話術で
主に接するフリアグネに良い感情を抱く筈がない。
 おそらくはDIOとの謁見時、巧みな話術と豊富な話題で
言葉を交わすフリアグネに、内心では歯軋りをしていた事だろう。
「君はもう、彼の前でDIO様の事は一切口にしないほうが良い。
“消されるぞ” 冗談ではなく “本当にな”」
 今まで聞かせて貰った話の礼代わりに、花京院はフリアグネにそう忠告した。
『そのようだね。私は彼のように古風な男も決して嫌いではないのだが、
おおっとすまない、終わった|後朝《きぬ
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