暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic6-E古代遺失物管理部・機動六課〜Intermission〜
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、フライハイト家の次期当主って位置に立てた。お婆様の葬儀の時はわんわん泣いちゃって、2〜3日は目の腫れが引かなかったよ。でもやっぱりシャルロッテって名乗れるのは気分が良いよね〜。

「さてと・・・!」

わたしたち朱朝顔騎士隊(ロート・ヴィンデ)、そして蒼薊騎士隊(ブラウ・ディステル)翠梔子騎士隊(グリューン・ガルデーニエ)の三隊の詰め所として建つ東方聖堂に到着。それはベルカを表す剣十字型の建物だ。各隊50人が入ってもまだ余裕のある大きさで、緊急時を除く任務前にはお祈りしてから出動というのが暗黙のルールだ。
両開き扉を開け、入口――前室から奥へと続く身廊を進む。十字架で言えば横棒となる袖廊と、わたしが歩いてきた縦棒の長い方である身廊が交わる中央交差部に、わたしが班長を務める第1班4人が整列している。

「ロート・ヴィンデ第1班。集まってる?」

わたしは4人の脇を通り過ぎてその前に立ち、「はっ、ここに!」全員揃ってることを確認。小さく頷いてわたしは回れ右。聖堂の一番奥に当たる礼拝室へと体を向ける。そこには祭壇があって、聖王教が崇め奉ってる聖王陛下の像がある。そして壁面には歴代の聖王陛下の肖像画が飾られている。

「祈願!」

胸に右手を添えて、聖王陛下の像や肖像画にお祈りする。内容は自由で良いけど、基本的には隊員の無事を祈る。わたしも、隊員たちに大きな怪我が無いように祈る。10秒近いお祈りを終えて・・・

「ロート・ヴィンデ第1班、出動!」

「「「「はっ!」」」」

聖堂を出て駐車場へと向かう。各隊にフルサイズバン型の輸送車が10台ずつ与えられてる。それに乗って現場へ向かう。運転は普通は下の者がやるらしいけど、「乗った乗った〜」わたしが運転席に乗る。最初は部下たちに・・・

――自分たちが運転しますから!――

――隊長は、自分たちの隊長なんですから助手席に!――

――フライハイト家の次期当主に運転させて、自分たちがのんびりするなんて無理っす!――

――恐れ多すぎます!――

反対されていたけど、頑なにわたしが運転するって駄々こねたら向こうが折れてくれた。今では世にも珍しい騎士隊長兼ドライバーだ。せっかく免許を持ってるんだし、ペーパードライバーだなんて絶対に嫌。乗れる機会があるなら乗りたい

(そしていつか、助手席にルシルを乗せて・・・うふふ?)

甘い妄想を振り払って車を走らせる。ベルカ自治領のザンクト・オルフェンを出て、ミッドの東西南北を繋ぐハイウェイへと入る。北部から西部へと入ってしばらくした後、通信が入ったことを知らせるコール音が車内に鳴り響いた。

「はい。こちらロート・ヴィンデ第1班」

『こちら陸士108部隊・捜査部、アリサ・バニングス二等陸尉です』


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