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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#14
蒼い霹靂 〜BLACK OR WHITE?!〜
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 剣呑なその視線に、何故か自分を見透かされたように感じたシャナは強く反発する。
「お、おまえなんかに! 私の何が解るっていうのよッ!」
「さぁな? 会ったのはほんの2日前だが、
オメーが “悪いヤツかそうじゃあねーか” 位は解る。
悪いヤツならわざわざ身体張ってバケモン共と戦おうとはしねーだろ?
ガキで女のくせによ」
「うるさいうるさいうるさい! ガキっていうなッ!」
「ガキはガキじゃあねーか。
嫌なら “お嬢ちゃん” とでも呼んでやろうか?」
「うるさいうるさいうるさい! もっとイヤッ!」
「やれやれ、わがままなヤローだ」
 そう言いながら承太郎はビールの缶を口元に運んだ。
 終始承太郎のペースに乗せられたまま会話が終了してしまい、
なんだか面白くないシャナは捨て台詞のようにそっぽを向いて言った。
「おまえに、私たち “フレイムヘイズ” の事は解らないわよッ」
「オメーにも、オレ達 『スタンド使い』 の事ぁ解らねー」
「……」
「……」
 折り重なった、二つの言葉。 
 振り向いた自分を剣呑な瞳で見ている承太郎。
 そして、奇妙な沈黙。
 それがなんだか可笑しくて。
「ククッ」
「フッ……」 
 シャナは思わず吹き出し承太郎の口元にも微笑が浮ぶ。
“そのとき” だった。
 突如、世界が裏返ったかのような異様な体感が二人の身体を貫いた。
「!!」
「!?」
 弾かれるように二人同時、窓の方へと向かって飛び出す。 
 窓の手前で勢いよく停止したシャナの脇で、
承太郎が両手で黒のカーテンを掴み引き裂くように押し拡げた。
 開いたカーテンの、先。 
 薄白い炎が奇怪な紋様を浮かべながら
承太郎とシャナの頭上でドーム状に拡がっていた。
 いつか見た光景。
 悪夢と絶望への地獄門。
 因果孤立空間 “封絶”
 ソレが、新校舎を中心に学園全体を覆っていた。
「来やがったな……ッ!」
 歯をギリッと食いしばった承太郎の瞳に、決意の光が宿る。
 同時にシャナの髪と瞳が炎髪灼眼に変わり、
その紅い虹彩の奧に使命の炎が燃え上がった。
 華奢なその躰を、黒衣が舐めるように足下から迫り上がり絡まり合って
全身を覆っていく。
 そして一度、全身から鳳凰の羽ばたきのように紅蓮の火の粉を振り撒くと
勇ましいその声で開戦の始まりを宣言した。
「さあッ! 始めるわよ! 承太郎!」
「上等だッ! 行くぜッ! シャナ!」
 承太郎は猛る闘争心を言葉で吐き出し、
そしてその背後から流星を司る 『幽波紋(スタンド)』 『星 の 白 金(スター・プラチナ)』が
勢いよく長い鬣を揺らし白金色の燐光を漲らせながら高速出現する。
「オラオラオラオラオラオラオラオラァァァァァ―――――――――――――
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