第6章
体育館裏のホーリー
第111話 四精龍
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訓練を終えた俺とイッセーは兵藤邸地下にある大浴場で汗を流し、風呂上がりの牛乳を飲んでいた。ちなみにイッセーはフルーツ牛乳、俺はコーヒー牛乳だ。
部長が風呂上がりに各種牛乳を飲む派で、この兵藤邸の大浴場には各種牛乳が冷蔵ケースに入って完備されていた。
この兵藤邸に住む者達はイッセー、ユウが日替わり、千秋、燕、部長がフルーツ牛乳派、神楽、副部長、アーシア、塔城が普通の牛乳派、鶇、ゼノヴィア、イリナがコーヒー牛乳派だ。ちなみに俺はコーヒー牛乳派、兄貴は牛乳派、姉貴はフルーツ牛乳派だ。雲雀さん、神音さん、木場、ギャスパー、ライニー、アルさんのは分からないが。アザゼルは…まあたぶん、酒だろう。
「にしても冬夜さん、半端無かったな……」
「……まさかあれ程とはな」
兄貴との模擬戦は俺達の完敗だった。
兄貴が俺達に初めて見せた複合属性の力にも苦戦したが、兄貴の強さは神器だけでなく、卓越した体術と銃の技術によるところもあった。
近・中・遠、全て距離をオールラウンダーにこなし、全く付け入る隙が無かった。
だが、おそらくそれでも兄貴は全力じゃなかった。
「その冬夜さんと同じぐらい強いって言う雲雀さんや竜胆もどんだけ強いんだよ」
「……そうだな」
『十二新星』からさらに『三狩王』なんて呼ばれる様になったのは、その十二人の中で実力があまりにも飛び抜けていたからじゃないかと思えてならない。
「ん?」
「どうした?ん?」
俺達がさっきまで使用していたトレーニングルームに明かりが点いていた。
木場も兄貴も帰ってきて、俺とイッセーも汗を流しに行ったので、トレーニングルームには誰もいないはずなんだが、誰かいるのか?
扉が開いていたので中を覗くと、ゼノヴィアがデュランダルと木刀の二刀流で剣の鍛錬をしていた。
「ハァ、ハァ、ハァ……あ……イッセーと明日夏か」
「明かりが点いてたもんだからさ」
「精が出てるな?」
「ゲームも近いからね」
「日が落ちる前にも相当練習してたろ?」
最近のゼノヴィアはかつての俺や塔城程でないが、少し焦っている様な素振りがあった。
「……私は……木場よりも弱いからな……」
初めて会った時は復讐心に駆られて冷静じゃなかった事を差し引いても、木場の方が劣っていた。それが、冥界から帰ってくる頃には木場の方が一枚も二枚も実力を伸ばしていた。
その事がゼノヴィアを焦らせていたみたいだな。
「悔しいが、才能と言う点では明らかに木場の方が上だ」
「俺からしてみれば、お前も木場も凄ぇよ」
イッセーの励ましにゼノヴィアは笑みを浮かべる。
「ありがとう」
ゼノヴィ
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