第6章
体育館裏のホーリー
第111話 四精龍
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「全くだぜ。殴り合いや斬り合いが主な俺達だと厄介極まりないぜ」
一旦休憩に入り、スポーツドリンクを呷りながらイッセーと木場がそう言う。
「……こっちはいつ木場の俊足やイッセーの突破力で懐に入られるかでヒヤヒヤしてたんだがな」
冥界から帰ってきてから俺達はよくこうして、兵藤邸地下にあるトレーニングルームで戦闘訓練をしていた。
その訓練で、冥界での成果をさらに形にした俺は新たな戦い方を編み出し、今日の訓練ではこの二人を懐に入らせなかった。まあ、その新しい戦い方は懐に入られるとキツイから入らせる訳にはいかなかったからなんだがな。
とは言え、イッセーも木場も訓練で力を付けてきているから一杯いっぱいって感じだった。
「まあ、赤龍帝であるイッセー君と対峙するのは確かにプレッシャーを感じるよね」
「聖魔剣のお前との対峙だって結構プレッシャー感じるんだぜ」
「人間の俺からすればどっちもどっちだよ」
「神器の力があるとは言え、人の身でありながらここまでやる明日夏君も凄いと思うけどね」
「案外、レイドゥンの奴よりも強くなったんじゃねえのか?」
「……どうだろうな。あいつは戦闘力以外でも厄介なところがあるんじゃないかと思えてならないんだよな」
力だけじゃあいつは倒せない、最近はそう思っちまう。
「ま、お前はディオドラの方に集中してろ。万が一負けたらアーシアを取られるかもしれねえんだからな」
「言われなくて分かってるての」
「それじゃ、もう少し休んだら再開しようか」
訓練を再開しようとしたところで、トレーニングルームに誰かが入ってきた。
「やあ、なんか面白そうな事してるね」
入ってきたのは兄貴だった。
「せっかくだから、僕の胸を貸してあげようか?」
兄貴の言葉に俺達は目の色を変える。
兄貴の実力は未知数。コカビエルが相手の時でもその一端程度しか出していなかった。間違いなく、俺達が会った中でも強者の部類に入る。
そんな兄貴の胸を借りられるのなら、かなり貴重な訓練になるだろう。
「一人ずつやるのも面倒だから……三人纏めて掛かってきなよ」
「「「ッ!?」」」
俺達は絶句する。……兄貴の言葉にじゃなく、言葉と同時に笑顔から放たれたプレッシャーに。
「……どうやら、三対一でも問題無さそうだな……」
「……みたいだね……」
「……どんだけだよ……冬夜さんは……」
俺は緋のオーラを出し、イッセーは鎧を着込み、木場は剣を握り、三人で銃を取り出してる兄貴を睨む。
「じゃあ……来なよ」
兄貴の言葉を合図に俺達は兄貴に仕掛ける!
━○●○━
「ぷはー。風呂上がりのこの一杯が最高だな!」
「そうだな」
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