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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#13
REDMAGICIAN’S QUESTIONS
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い憤りを感じた。
(き、貴様! 何だその顔は! 何故そのような目で我を見る!?
我の情操指導に何か問題があるとでもいうのかッ!)
 今にも灼熱の炎の衣を纏って顕現しそうな勢いで
アラストールはジョセフを一喝した。
(う〜む。困ったのぉ。本当に何と言ったものか)
 説明するにも何か “取っかかり” がないと、正確に理解させるのは難しい。
 しかし、事が事だけに誤った解釈を与えるのは実に危険だ。
 年頃の少女であるだけに。
 両腕を組んで考え込むジョセフを後目に、シャナは質問の相手を変えた。
「ねぇ? ホリィはどうしていつも、承太郎にキスするの?」
(それは我も(うらや)みの情を禁じ得、あ、いや、うむ)
 アラストールは心の中でコホンと咳払いをした。 
 清楚に両手を組んでシャナの隣に座っていたホリィは、
顔を少しだけ赤くして困ったように首を(かし)げた。
「そうねぇ〜。特にはっきりとした理由はないわねぇ。
“ただそうしたいから” しているだけで」
 と、おっとり答える。
「ふぅん」
 特に、理由はない。
 なら、自分の今の胸の痛みも、ただの気のせいなのだろうか?
 ただ初めて見たから、驚いただけで。
「ふむ」
 ジョセフはようやく考えがまとまったのか、組んでいた両腕をゆっくりと解いた。
 その瞳に、何故か決意めいた光が宿ってるのが奇妙であったが。
「ところでシャナ? 君は先程の訓練もそうだが、
戦闘の技術(ワザ)を修得しようとする時、
本を読んだだけでそれが即実戦で使用出来ると想うか?」
 突然話題が変わったが、何かの(たと)えだと解したシャナは素直に答える。
「まさか。それで強くなれるなら苦労はないわ。
知識は大事だけど、ソレを戦闘で運用出来るようになるには
実戦を想定した反復練習を何度も繰り返さないと」
 その言葉にジョセフはいきなり手を打つと、鋼鉄の義手で真っ直ぐシャナを指差した。
「その通りだッ! だから今の君の問いもそれと全く同じ!
理解するには、百の言葉よりも “実際に自分で試してみる” のが一番良い!!」
(な!? き、貴様ッ! いきなり何を言い出す!?
気でも違ったか! ジョセフ・ジョースター!!)
 盟友の想定外の言葉に、胸元のアラストールは大いに慷慨(こうがい)する。
「ふぇ? 試すって? 私が? 誰に?」
 シャナはキョトンとした表情で自分を指差す。
「決まっておるだろう! 今2階でスヤスヤ寝とる “我がもう一人の孫に” だッ!
今なら誰の邪魔も入らん! ()るなら今がチャンスッ!」
 そう言ってジョセフはその右手を逆水平に構え、鋭くバシッと決めた。
「……」
「……」
「……」
 3者 (?) の間に、静寂の(とばり)
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