暁 〜小説投稿サイト〜
STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#13
REDMAGICIAN’S QUESTIONS
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ネ”
DIO様には深いお考えがあっての事、
決して貴様を「信頼」して等の事ではない。
それを忘れるなッ!)
 ヴァニラ・アイスのアッシュ・グレイの瞳に、
突如漆黒の意志の炎が宿って燃え上がる。
 それを愉しむように一瞥したDIOは、
ヴェネチアングラスの紅い液体を愛しむようにみつめた。
(さて、 「あの子」 はあれから一体、どれくらい成長しているのか?
私の期待を裏切ってくれるなよ? 
そうでなければ、 “生かしておいた” 意味がない)
 グラスの中に嘗ての姿を想い起こし、
その瞳に微笑みかけるとDIOは紅い液体を一気に飲み干した。






【2】

 その日。
 池に囲まれた空条邸の広い庭での早朝鍛錬の後、
檜造りのこれまた広い浴槽でゆったりと朝風呂につかった空条 シャナ(仮名)は、
湯上がりのホコホコ顔でリビングに戻ってきた。
 彼女の鍛錬に付き合ったジョセフは、
情け容赦なく撃ち込まれた木の枝で赤くなった顔をタオルで冷やしながら
ソファーの上でグッタリとしている。
 一応承太郎にも、シャナ(口では拒否していたが顔は満更でもない感じで)
と一緒に声をかけたのだが、ドア越しの「かったりぃ」の一言ですげなく却下された。
 それに対しシャナが文句を言うと、声の代わりに部屋の中から
ステレオ脇に設置されたスピーカーの大音響が返ってきた。
 和製HIPHOPの舌を噛みそうなキレのあるリリックに声を掻き消され、
頭にきたシャナは装飾の入った分厚い木製のドアに後ろ廻し蹴りをブチ込んだ。
 そのままムクれた表情で2階の窓から庭へと飛び降り、
靴を忘れた事を承太郎の所為にしながら羊毛でフワフワのスリッパで
玄関へと舞い戻りそして現在へと至る。
「パパ、シャナちゃん、お疲れさま」
 その二人を笑顔で迎えるのは、
世界的ジャズ・ミュージシャンであり現在演奏旅行中でもある夫に成り代わり、
家の中の全てを取り仕切る空条邸事実上の主。
 母性と慈愛に満ち溢れた美貌の淑女。
 空条・ホリィ・ジョースター。 
 その艶やかな手が持つ青いトレイには、
良く冷えた自家製のグレープフルーツジュースと同じくホリィお手製のクッキーが
キレイに並べられた花紋入りの白い皿が乗せられていた。
 それが大理石のテーブルの上にそっと置かれる。
「シャナちゃん。たくさんあるから足りなくなったら遠慮なく言ってね」
 ホリィはそう言ってシャナに輝くような笑顔を見せる。
 つられて笑いそうになるがそこは抑えて、
「うん」
とシャナは短く答えた。
「おいおい、ホリィ。それじゃあ朝食が食べられなくなるじゃろう」
 ジョセフが愛娘に向け(たしな)めるような口調で言う。
「あら、大丈夫よパパ。甘いものは入る
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ