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恋姫無双〜2人の御使い〜
第4話
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こに立ち寄ったもので」

 「旅人でしたか、何と悪い時に来ましたな……ここは」

 「明日には賊が来るようですね。皆、そう言っていましたので」

 「えぇ……その通りです」

 そう言って老人達は俯く。

 「……私のせいなんです。私が賊を討たなければ」

 ソフト帽を被った女性が呟く。
 しかし……

 「君が討たなくても、あいつらはここを荒らしていた……その日が近づいただけだよ」

 老人が優しく諭す。

 「あの……」

 「旅人の方は急いで出て行かれた方が良いでしょう。ここからなら……」

 そこまで老人が言った所で、久遠が右手を少しだけあげて老人の言葉を止める。

 「僕らは旅人ではなく、義勇軍を率いている者です」

 その言葉に老人達の顔が上がる。

 「義勇軍ですか?」

 若い男の言葉に久遠は頷く。

 「ええ。と言っても何千の兵という訳ではありませんが……」

 2人が率いている義勇軍の兵士の数は千にも満たない数。
 ただし、厳しい訓練をこなしてきた人達であり。

 既に何戦も賊との戦いを経験していた。

 「ここに来たのも何かの縁でしょう。明日の賊との戦い、参戦させてもらいます」

 久遠の言葉に老人達の表情が明るくなる。
 しかし……

 「ただ、皆さんにも出てもらいたい。この地を守りたいと言うのなら……皆さんの力も貸していただきたい」

 「わ、私達もですか」

 不安な表情を浮かべる住民達。
 恐らく、戦闘は義勇軍がやってくれて自分達は何もしなくていいと思っていたのかもしれない。

 「本気でこの地を守るのならば、あなた方も武器を取ってくだい。僕らは死ぬ気で戦います。あなた方も同じ様な気持ちで戦って下さい」

 「……」

 老人達が顔を見合わせる。

 「僕らは兵士達に事情を説明せねばならないので一旦戻ります。皆さんが良い選択をしてくださる事を祈っています」

 そう言って2人は老人達に背を向けて去っていった。

 (あれ? 主役って俺だよね? 台詞……一回も無かったけど?)

 という暢介の悲しみはスルーしておこう。




 「……皆に伝えよう。この地を守る為に戦うとな」

 「しかし長老。あの者達……本当に大丈夫なのでしょうか?」

 「?」

 「噂では、賊から村を守った後に金品を要求し強奪する義勇軍もいるといいます」

 賊から街や村を守るが、その代わりに多額の金品や食料。
 ひどいものだと娘などを要求する、殆ど賊と変わらない事をやっている義勇軍もいる。

 もしも、あの2人も同じ様なものだったら。
 賊を追い払っても、その後の展開を考えると……と、男性は老人に
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