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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#12
VERMILION&PLATINUM DANCE
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(いぶか)しげに尖った。
「死んでいた? ちょい待ちな」
 承太郎の視線が祖父であるジョセフの両眼を真正面から鋭く射抜き、
それから脇にいるシャナを一瞥する。
「この花京院のヤローはまだ」
 そう言葉を発する承太郎の背後からスタンド、スタープラチナが
その獅子の(たてがみ)のように長く雄々しい髪を揺らしながら勢いよく出現する。
「死んじゃあいねーぜッ! シャナ!」
「了解ッ!」
 承太郎が片膝をつき両手で花京院の頭部を固定するのと同時に、
シャナの髪と瞳が、“炎髪灼眼” に変わる。
 そして即座に華奢な躰をフレイムヘイズの黒衣が拡がって包み込んだ。
「オレのスタンドで! こいつの 「肉の芽」 を引っこ抜く!」
 承太郎は簡潔に言うと、スタープラチナの手が素早く精密な動作で
花京院の額に埋め込まれた 「肉の芽」 に伸びた。
「早まるな! 承太郎ッ!」
 ジョセフは驚愕の表情で、孫である承太郎に叫ぶ。
「騒ぐんじゃあねーぜ! ジジイ! 気が散るから静かにしてろッ!
こいつの脳をキズつけずに 「肉の芽」 を摘出(てきしゅつ)する……
オレの 『スタンド』 の 「指先」 はッ!
目の前で発射された弾丸を一瞬で掴み取るほど 「精密」 な動きが出来る!」
 承太郎が集中力で研ぎ澄まされたそのライトグリーンの瞳で
「肉の芽」 を見るとほぼ同時に、彼に折り重なるようにして出現している
スタープラチナの指先が微塵の躊躇なくソレを摘んだ。
「やめろッ! その肉の芽は “生きている” のだ!!
なぜ肉の芽の 「一部」 が額の外に出ているのかわからんのか!
優れた外科医にも摘出できないわけがそこにあるッ!」
 外部からの刺激に反応した 「肉の芽」 が、一度生々しく(うごめ)くと、
露出した触手が毒蛇のように鎌首を(もた)げて延び、
高速で頭部を固定する承太郎の生身の手へと襲いかかった。
「摘出しようとする者の 「脳」 にッ!
ソレは侵入しようとするんじゃああああああああああああ――――――――ッッ!!」
 ジョセフの痛切の叫び。 
 そのドリルのような触手の先端が承太郎の手に突き刺さる瞬間、
ソレは突如音もなく真っ二つに両断された。
「何ッ!?」
 ジョセフは、その両目を見開く。 
 斬られた触手はすぐに、その宿主譲りの驚異的な再生能力で瞬時に元に戻り、
再び承太郎の手に潜り込もうとする。
 が、“それよりも速く” その触手全体が “燃え上がりもせずに” 蒸発した。
「!」
 いつのまにか、承太郎のそのすぐ真横にシャナが大刀を片手に構えて立っていた。 
 その手には、溶鉱炉の中で融解した鋼のような峻烈(しゅんれつ)なる色彩の刃が握られていた。
 刀身の周囲に揺らめく陽炎が舞い
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