暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第30話「デュノア」
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  .....来たか。

「えっと...入っていい?」

「おう。いいぞー。」

「へ?デュノア?」

  ノックの音と共にデュノアの声が聞こえたので、ドアを開けて招き入れる。

「よっ。よく来たな。」

「あの...話ってなに?」

  いきなり呼んだようなものだったので、デュノアは戸惑っている。

「ちょっとした事だ。ほら、そこでいるのもなんだから、こっち来て座れよ。」

  とりあえず中の方に招き、ベッドに座らせる。
  そして、俺は正面に椅子を置いてそこに座る。
  秋十君もデュノアの隣に座った。

「なぁ、デュノア。同じ会社としてデュノア社について調べてみたんだけど、ちょっと経済危機に陥ってるらしいな。」

「えっ?あ、うん。第三世代開発のイグニッションプランから外されて、世界に遅れないようにしているんだけどね...。」

  少し...それこそ俺達のような規格外な存在でなくとも、調べれば分かる事だった。
  第二世代のラファールじゃ、会社を支えるのに限界が来ているからな。

「それで、物は相談なんだが...うちの会社に異動しないか?()()()()()()。」

「えっ!?」

「.....?」

  俺の言葉に、驚いたような声を上げるデュノア。
  ....っと、秋十君は気づいたみたいだな。

「そ、それはできないよ!そんなの、独断で決めれないし、会社を見捨てる真似なんて...。」

「....家族間のしがらみから解放されるとしてもか?」

  否定しようとしたデュノアにそう言うと、()()は固まった。

「シャルル・デュノア。フランスの代表候補生にして、四人目の男性操縦者。...そんな人物は存在しない。」

「な、なにを....。」

  しらばっくれても無駄なのにな。
  ...秋十君が蚊帳の外になってるけど、まぁ後で説明しとくか。

「今の社会じゃ、華奢なままでも男装するだけでほとんど騙せるけど、一部はそうはいかないんだよ。...実際、千冬も生徒会長も気づいていた。他にも違和感を持ってる生徒ならそれなりにいたな。」

「.......。」

  目が泳いでいる。おそらく、何か言い訳を考えているのだろう。
  だがまぁ...。

「...さっき気づかなかったか?本名で呼ばれた事に。」

「っ....!?ぁ...!?」

  思いだし、言葉を失うデュノア。

「男として入学し、俺達男性操縦者のデータを盗むよう、指示されたんだろ?」

「....そう、だよ...。」

  諦めたようにデュノアは俺の言った事を認める。

「...どうやって、ボクの目的を知った
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