第三章
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「航空相ですか」
「あの肥満した男だけだ。私は総統への野心はないがだ」
自分自身のタイプがわかっているのだ。ゲッペルスは確かに政治力はある。だがカリスマはないのだ。国民からは人気があるがそれはカリスマではないのだ。
「総統になるにはだ」
「カリスマですね」
「そうだ。それが必要なのだ」
「総統閣下の様に」
「あの方の様でなければ駄目なのだ」
ヒトラーのカリスマについては言うまでもなかった。それは。
「だからだ。私はだ」
「総統への興味はありませんか」
「その辺りは弁えている」
こうも言うのだった。
「だがあの男は違う」
「航空相は」
「何が後継者だ」
実に忌々しげにだ。ゲッペルスはゲーリングについてこう言った。
「あの男は総統の器ではない」
「航空相止まりですか」
「しかも戦争の指揮もだ」
「将軍達からかなり不満が出ていますね」
「政治にかまけて戦争を忘れてしまったのだ」
かつての撃墜王もだ。そうなったというのだ。
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