1.故障
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ジはゆっくりとマユミの中に入っていった。「う、うううう……」
「あ、あああ、い、いい気持ち、ケン兄、ケン兄……」
ゆっくりと腰を動かし始めたケンジに合わせ、マユミもその柔らかな体を波打たせ始めた。そして次第にその動きは速く、激しくなっていった。
「う……くっ!」ケンジが喉から絞り出すような呻き声を上げた。
「イ、イって、ケン兄、あたしイきそう! 身体が熱い、熱いよ!」
「マ、マユ、マユっ!」ケンジの動きがいっそう激しくなった。「も、もうすぐっ!」
「ケン兄! あ、あたし、ああああ!」マユミの身体がのけぞった。「弾けちゃうっ!」
「お、俺もイくっ! 、マユ、マユっ!」
次の瞬間、いきり立ったケンジのペニスから強烈な勢いでマユミの体内に白く熱い想いが噴き出しはじめた。
「あああああ……!」マユミが叫ぶ。
「うううううっ!」ケンジも呻く。
二人は堅く抱き合ったまま同じように身体をびくびくと脈動させた。
◆
明くる朝、ケンジが起きて食卓についた時には、マユミはすでに出かけた後だった。ケンジははあっとため息をついて、コーヒーカップに手を掛けた
「マユ、今夜は合宿所だよね」
「そうよ」母親が言った。「あの高校は、春の大会直前は合宿所にみんな泊まることになってるからね」
「何で大会前なんだよ」ケンジは独り言のようにつぶやいた。
母親が怪訝な顔をケンジに向けた。「何? あんたに何か不都合でもあんの?」
「べ、別に」
「ケンジ、今日は遅くなるの? 部活」
「わからない。練習はそこそこで切り上げるだろうけど、ミーティングに時間がかかるかも」
ケンジはトーストにピーナッツバターを塗って口に運んだ。
「帰りが遅くなりそうなら電話してね」
「メールでもいい?」
母親は少し困ったように苦笑いをした。「あたしメールは気づかないかも。よかったら電話にして。できれば固定電話に」
「ちっ、めんどくさいな……」
その日の部活の時間、スタート台のケンジにアヤカが話しかけてきた。「海棠くん、調子はどう?」
「え? ああ、別に普通だけど」
「フォーム変えて、うまくいきそう?」
「知ってたのか」
「マネージャーだよ、私。それに海棠くんのことを私、一番気にしてるんだからね」アヤカの白い指がケンジの太股に軽く触れた。それが故意だったのか、偶然だったのかはケンジにはわからなかった。
「よーい!」ピッ。笛の音とともに、ケンジはスタート台から身を翻してプールに飛び込んだ。水中でのバサロの推進力はケンジのウリだった。スタート後の数秒で、誰よりも早く前に出ることができた。
ケンジは直感で今日の調子がいいことを悟った。最初のプルで水が身体の横をすり抜ける感触がいつもと違っていた。いつもよ
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