第25話「しまい」
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大学の地図を広げる。
そこには、×印のついた箇所がいくつもあった。
「印がつけてある場所が安全地帯よ。だいぶ安全を確保したわ。」
「...戦える人数がいるとここまで変わるのか...。」
おそらく、武闘派の奴らと母さんが場所を確保したのだろう。
「偶には外に出て運動しないとねー。」
「それもあるが、大学内で行動するに当たって色々と把握しておきたいしな。」
そう言いながら地図で大体を把握していく。
「...お、グラウンドが使えるのか。」
「やったね胡桃ちゃん!」
「いや、元陸上部だけど今は関係ないだろ...。」
でもまぁ、グラウンドが使えるのなら、色々試せるしな。
「やっぱ高校より安全地帯が多いな...。」
「あっちはバリケードとかも不足していましたからね...。」
結局三階ばかり使っていたんだよな。高校は。
せっかくある程度掃除したプールも使わなかったし。
「大学は設備が揃ってるからなぁ...。高校と違ってさらに自給自足がしやすい。」
しかもこの状況を予期していたのだから尚更...。
...あ、そういえば...。
「ラジオ....母さん、ラジオとかで何か受信したりは...。」
「あぁ、それなら武闘派の子達が...。」
「あっちもあっちで外と連絡が付かないか試しているらしいよ。」
母さんに少し聞けば、どこかから何度か受信はする...との事。
「こっちにはラジオはあるのか?」
「んー...探せばあると思うけど...。」
「...ちょっと試してみるか。」
何か受信できるかもしれないし、試してみる価値はあるからな。
「それに、もしかしたら親父の方で何か放送してるかもしれないしな。」
親父なら既にこの大学よりも広い範囲を制圧して、そこを拠点にしてるだろうし。
...どんなに凄い事が起きても親父なら仕方ないしな。
「じゃ、ちょっとラジオ機器探してくる。」
「あ、じゃー案内するよ。」
桐子さんがそう言って先導してくれる。
「遼、私も行くよ。」
「お、そうか。」
蘭もついてくるようだ。
じゃ、ちょっと行ってくるか。
「....んーと...。」
ラジオを探しに行った俺たちだが、あっさり見つかった。
今は皆のいる部屋に戻っており、ちょっとラジオを弄っている。
「何も聞こえないねー。」
「そりゃあ、一般の放送局は全部潰れてるだろうし...。」
由紀の言葉に答えながら、俺は何か受信できないか弄っていく。
「...隼の放送を探してるの?」
「まぁな。親父な
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