第25話「しまい」
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親に手をあげるなんて!?」
「模擬戦じゃ当然の如くあげてただろう...。それより、さっき武闘派の所行ってたんだろう?何話していたんだ?」
対処法は簡単。チョップして話を逸らすだけ。
逸らした先の話が真剣なものだからな。
「えっ!?武闘派って...あの連中!?」
「あー、大丈夫。香織せんせーなら武闘派も大人しくなるから。」
そんなじゃじゃ馬みたいな扱いしなくても...。
「生死のかかった状況だ。戦えないからって見捨てる訳ないだろ...。」
「そ、そっか。そうだよな...。」
俺達もそうだったので、納得する胡桃。
「それで、どうだったんだ?」
「大した事ではないわ。ただ、遼たちの事と、あのマニュアルを渡してきただけ。」
「そうか。」
確かに大した事じゃないな。むしろあれは渡しておくべきだったし。
「それで、これからどうするつもりなんだ?母さんは。」
「うーん...そうねぇ....。」
少し考える素振りをしてから、母さんは答えた。
「...何もしないわ。」
「....はい?」
「だから、何もしないって。」
まさかの行動しないという答えに、俺も固まってしまう。
「なんとなーく、隼がもうすぐ来る気がするのよね。だから、何もしない。」
「親父が?...って、それ、ただの勘じゃ...。」
「ええ。妻としての勘。文句ある?」
勘なのに無駄に自信のある母さんに、俺は呆れてものも言えなかった。
...まぁ、親父に関した母さんの勘は結構当たるけどさ。
「遼の父親....って、どんな人なんだ?遼を鍛えた本人だから...。」
「....素手で戦車相手に戦ってほぼ無傷...って言えば分かるか?」
「...強すぎて逆に分からなくなった事が分かった。」
俺もおかしいとは思う。素手なのはともかく、ほぼ無傷って...。
「まぁ、少なくともこんな状況になっても確実に生き残ってるって確信できる存在だな。」
「そりゃすげぇな...。」
一番驚いたのは戦車の弾を逸らす事で回避したっていう話だな。
あれは親父に慣れてた俺でも驚いた。現実で可能なのかよ...。
「ついでに言えば、親父の傭兵仲間も親父の影響を受けてるから相当強いな。俺も手合せさせてもらったけど、全く勝てなかった。」
「一つ言っていいか?...なんだその最強集団。」
そういや、一部の業界では親父達って有名だったな。
「それはそうと、この大学での安全地帯とそうでない場所を知っておきたいんだが...。」
「あ、それなら私がチェックしてあるわ。」
そう言って母さんは持っていた
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