第25話「しまい」
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のよ?」
かくいう俺もキレた訳だから何も言えねぇ...。
「ってか、一人で制圧って...。」
「銃さえなければ余裕よ。こっちは拳銃あったし。ボウガンだって鉄パイプで弾けるわ。」
「...あー、やっぱ遼の母親なんだな。」
「それどういう意味だ胡桃。」
確かに母さんは俺と同等の強さだけどさ。
...親父の凄さ見たらどうなるんだろうな。
「まぁ、基本的にせんせーはこっち側かな。さすがに痛めつけちゃったから、そのお詫びに武闘派の頼みも聞いて物資の調達とかもしてくるけど。」
「高上...皆をボウガンで威嚇した子ね?その子には、特に怯えられちゃって...瑠璃ちゃんにもなんか責めるような目で見られちゃって...。」
「....蛙の子は蛙...だね。」
蘭の苦笑い気味の呟きに俺は何も言えなかった。
...母さんとほぼ同じじゃないか...。
「はい。もうこの話は終わり!皆も疲れてるんだから、もう休みなよ。」
桐子さんがそう言って、話はそこで終わった。
=out side=
「っ....ここは...?」
翌朝。ぐっすりと眠っていた悠里は目を覚ます。
辺りを見回せば、そこはあまり覚えのない部屋。
「目が覚めたかしら?」
“どうしてここに?”と考える間もなく、話しかけられる。
そちらを見れば、またもや見覚えのない女性。
「貴女は...?」
「遼の母親よ。昨日、とても疲れが溜まっていたから、ここで休むように言われた後、ずっと寝ていたのよ。」
むくりと起き上がり、改めて悠里は香織と向き合う。
「疲れは取れたかしら?」
「あ...はい。よく眠ったので...。」
「そう。それはよかったわ。」
疲れが取れたらしい悠里に微笑む香織。
そこで悠里はある存在が目に入る。
由紀が持っていた熊のぬいぐるみ。...だが、悠里には違う存在に見えていた。
「るーちゃん!」
「っ....。」
抱き寄せるようにぬいぐるみを寄せる悠里に、香織は顔を顰める。
「(....やっぱり、結構深刻...。)」
治っていない。そう確信した香織は部屋の外にいる遼に、一定のリズムで聞こえる程の椅子を叩く音で指示を出す。
「(了解...っと。)」
遼は一度ドアの前から退避し、違う部屋へと向かう。
「由紀。」
「あ、遼君。...やっぱり?」
その部屋では、由紀が瑠璃と遊んでいた。
由紀には話を通してあるので、遼がここに来た意味が分かっていた。
「...ああ。」
「そっ
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