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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#8
CRAZY PLATINUM LIGHTNING 〜雷吼〜
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が痺れるような振動波を
その身に感じる間もなく花京院はスタンドと共に遥か後方へと超音速で吹き飛んだ。
 そして先刻の承太郎をトレースするように木々を何本も圧し折った花京院の躰は、
梵字の刻まれた石碑に激突し亀裂の走った石面にその全身を縫いつけられると
間歇泉のようにソノ躰の至る箇所から真紅の鮮血を噴き出した。
 (さなが)ら、「磔刑」に架けられた殉教者のように。
「な……なん……て……凄まじい……スタンド……能力……ッ!
見事……だ……空条……承……太郎………………」
 肉体は疎か精神と五感まで破壊された花京院は、
声にならない声でそれだけ呟くと意識を闇に呑みこまれた。
 承太郎は、スタープラチナと同じ撃ち下ろしの構えのまま、大地に屹立していた。
 俯いたまま身体を朱に染め、まるで血に飢えた獣のように息を荒げている。
 全身血に(まみ)れ、そして傷だらけのその無惨なる姿は、
木々から漏れる緩やかな陽光の下、何故かシャナの胸を打った。
 まるで、今は無き 「天道宮」 の聖堂に飾られている一枚の絵のように、
美しく荘厳に感じられた。
「…………アイツ……凄い……」
「恐るべし……『星の白金』……空条 承太郎……」
 あらゆる感情が綯い交ぜになり、最早言葉もないシャナの胸元で
銀鎖に繋がれたアラストールが呟いた。


【2】

「シャナ。オメーに頼みがある」
 血塗れの花京院を片腕で軽々と抱え上げ、
地面の上に降ろした承太郎がシャナに言った。
「う……ぅ……」
 花京院は、かろうじて死を(まぬが)れたようだ。
 額から断続的に血を流し、呼吸音も微かだが死んではいない。
「オメーが昨日やってたそのジザイホーとやらで、
この女の 「傷」 と今の 「記憶」 を消せ。
ブッ壊れた街を 「修復」 出来るんだ。
それぐれぇ出来る筈だ」
 そう言って花京院から少し離れた位置で意識を失っている少女、
吉田 一美を指差した。
「不可能よ」
 そう言ってシャナはゆっくりと首を振った。
「昨日のは “封絶” 内だったからトーチで修復出来たの。
コイツが傷を負ったのは因果閉鎖空間ではない現実世界。
トーチなんかじゃ治せない」
 その答えをあらかじめ予想していたように承太郎は落ち着いた口調で言った。
「誰も残り滓を使えとは言ってねぇぜ。 “オレのを” 使え。
その、 “オレ自身の存在の力” とやらをな」
「バ、バカ! そんな事したらおまえ!」
 自らの存在の力を消費する事は、体力の消耗というよりも怪我に似た形で現れる。
 体調が万全の状態でもその 「痛み」 は相当なものだ。
 それなのに負傷したこんな状態でそれを行えば、後の事は想像するのも恐ろしい。
「うむ。確かに、貴様自身の存在の
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