第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#8
CRAZY PLATINUM LIGHTNING 〜雷吼〜
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再び、ハイエロファント・グリーンの両掌に緑色の光が集束する。
そして、開いた両手から無数の翡翠光弾が先程以上の輝きを持って弾けた。
「スタープラチナァァァァァァァ――――――――ッッッッ!!!!」
承太郎の咆吼と共に、彼の守護霊であるスタンド、スタープラチナが
疾風迅雷の如くその身体から高速で出現した。
その余波で周囲に旋風が巻き起こる。
木々の枝を揺らし、木の葉がざわめくほどに。
スタープラチナは白金のスタンドパワーで覆われた剛腕で
即座に十字受けの構えを執り、軸足を大地が陥没するほど強力な踏み割りをつけると、
まるでカタパルトで射出されたように放たれた『エメラルド・スプラッシュ』に
音速で突撃し緑色の結晶光弾を真正面から受け止めた。
スタープラチナはそのまま軸足で踏ん張ったまま花京院の流法、
『エメラルド・スプラッシュ』に気圧される事なくその場に立ち塞がり、
やがて両者の放つエネルギーは膠着状態に陥る。
「こ、こいつッ!? このズタボロの身体の一体どこにこんな底力が!?
それにこのパワーッッ!!」
花京院の美貌が驚愕で引きつる。
しかし長年の経験によりすぐさまに動揺した自分を諌めてその表情を引き締めた。
「フッ……! いいだろう……真剣勝負というのも嫌いじゃない。
パワーだけが 『スタンド使い』 の絶対的戦力差でないという事を教えてやる!!」
そう叫んだ花京院が再び、ピアニストのように艶めかしくも無駄のない
動きで指先を動かしながら腕を何度も交差させると、
やがてハイエロファント・グリーンの盲目の瞳が発光し、
中間距離で停止する流法 『エメラルド・スプラッシュ』 の後押しをするように
両手からエメラルドグリーンの光が放射された。
それを呼び水とするが如く、承太郎の身体からも白金に輝くスタンドのエナジーが迸り、
スタープラチナの内部へと注入される。
二つの強力なスタンドパワー同士が真正面から激突し、
空間が飴細工のようにぐにゃりと歪んだ。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「はあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
承太郎は両手をズボンのポケットに突っ込んだまま。
花京院は右腕を水平に構えたまま。
互いに、猛る。
力が拮抗している以上、その勝敗を決するのは互いの精神力。
相手の気迫に一時でも気圧された方が敗北する。
空条 承太郎と花京院 典明。
特異な才能を持つ二人の『スタンド使い』の能力は完全に互角だった。
しかし。
そのとき。
“起こり得ない事態がそこで起こった!”
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
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