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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第56話:失敗は成功の元。でも失敗だと思わなければ成功へは辿り着けない。
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流石に恥ずかしいので、慌てて執務机から降りようとしたのだが、状況的にリュカの膝の上に向かい合う様に座る形になり、更にその気になったリュカがディープなキスをしてきた。
「ウ、ウルフ君……ヤバいよ……後にしようよ……」

私は入室者を背にする形で夫とキスをしてるので、誰が入ってきたのかは見えてないのだが、声からして軍務大臣秘書官のレクルト君も一緒に入ってきたみたいだ。
そんな訳で本当は早く離れなきゃならないのだろうけど、リュカにキスされてるのに離れようとするのは難しい……頭で解っていても身体が言う事を聞いてくれないのよ。

「陛下、武器開発部から新たな兵器の開発を行ってると報告がありました。ですが上手くいってない模様なので、一度視察して下さい」
「お前聞いてた? 僕は忙しいって言ったよね!」

「言いましたね。その忙しさ……私が代わりましょうか?」
「お前ぶっ飛ばすよ。ビアンカを気持ちよくするのは僕だけの役目なんだからな!」
なるほど……いきなり私を執務室へ連れ込み押し倒した理由が解ったわ。
ウルフ君から面倒事を言い付けられる予測をしたのね。

「武器開発部が妙な物を作り出さない様にするのも、陛下だけの役目ですので早急に視察してもらいたい……いや、視察してもらいます!」
「ロリコンのお前の為に、更なる愛人候補を作ろうと努力してるんだろ。弁えろよ」
全てにおいて何て言い草だ……

「はっ、お気を遣って戴き感謝に絶えません。ですが、この国には2億の人口が居ます。内半数は男性で、半数は容姿で除外され、更に半数以上が年齢制限に引っかかります。それでも相当数が私の守備範囲として存在します故、1年近く時間の掛かる陛下のお気遣いは無用です。それより視察の方が急務……さぁ行きましょう!」

こっちも何て言い草だ!
にしても、何処かで聞いた事のある台詞だわねぇ。
ホント、ウルフ君はリュカの弟子ね。

「ちっ……」
私を利用した嫌がらせも効果は薄く、丁寧な口調のウルフ君に押し切られる。
そんなリュカの表情もステキなので見取れていると、口の横に私の縮れた毛が付いていた。そっとそれを取り除き、小声で「仕事しなさい」と告げると軽く肩を竦めて私を膝の上から下ろす。

そして私に下着(パンツ)を返すと……
「ビアンカと一緒に行って良いのなら行くぅ」
と、我が儘を全開。

しかし、
「では王妃陛下もご一緒に」
と、ウルフ君は容認した。

「「「え!?」」」
否定的な台詞が返されると思っていたが、まさかの肯定に一同吃驚。
思わずリュカの顔を見たが、予定通りにいかない事に少し不愉快そうだ。

ウルフ君は扉を全開にして「さぁ行きましょう!」とリュカを急かす。
リュカも渋々立ち上がりウルフ君の指示に従う。
従っ
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