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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十九話 新たな戦いの序曲です。
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の情婦や愛人は一個中隊では聞かないと言われたことがある。

「同盟にも歯ごたえのあるやつがいる」

 ルビンスキーはつぶやいた。そういうときの彼の顔は好敵手を見出したチェスの名手のような顔をしている。

「だが、最終的にどちらが生き残るか、な」
「どうかしらね?私は必ずしもあなたとは限らないと思うわ」

 皮肉交じりのドミニクのつぶやきがオフィスに流れた。



 帝国歴485年2月20日、フェザーンの補佐官ボルテックは自治領主府のコネクションなどを最大限に活用して帝国の同盟への遠征をするように仕向けた。こういう時のために、軍上層部、有力貴族、財界などに賄賂をばらまける相手がいる。扇動する人間がいつの世にも存在するのである。

 こうして、帝国軍上層部は久々にその艦隊を同盟領内に派遣する決定を下すこととなる。
 だが、その派遣艦隊にメルカッツ提督らの艦隊は漏れた。先にバーベッヒ侯爵討伐に際して侯爵の身柄を確保したラインハルトとイルーナは少将に昇進し、その艦隊の長たるメルカッツ提督も大将に昇進していた。艦隊の損傷もあるし、これ以上彼らに連戦は強いられない、という理由が発表されたが、これは建前であった。これ以上武勲を建てられてはこまる、というのが上層部の見解だったのである。

 帝国歴485年春というと、ちょうどヴァンフリート星域会戦に当たるところなのだが、その陣容は大きく異なっている。
 帝国軍宇宙艦隊を率いるのは、アウグスト・フォン・ビリデルリング元帥、その副司令長官にグレゴール・フォン・ミュッケンベルガー大将が就任している。トップであるビリデルリング元帥は老齢で引退してもよさそうな年齢であるが、まだまだ現役で突っ走りたいという本人の意向を誰も無視することはできなかったのである。この要因の一つに、ビリデルリング元帥が最後に出征した大規模な戦いが第4次イゼルローン攻防戦であり、それ以後出征らしい出征をしていない、という点も挙げられた。
 また、帝国ならではの現象として、この遠征軍には貴族の軍隊も少なからず加わっている。ここにそんな帝国ならではの一つの極めつけな状況も生まれた。グリンメルスハウゼン子爵閣下が中将として艦隊を指揮することとなったのである。先に出征したベルンシュタイン中将が軍務省憲兵局長に就任することとなり、そこからはじき出されるようにしてグリンメルスハウゼン子爵が出てきたのだ。
 だが、にわかに艦隊を指揮するとは言っても、グリンメルスハウゼン子爵には一個艦隊を指揮するような私設艦隊も組織も持ち合わせていない。

 そこで、イゼルローン要塞駐留艦隊からも部隊が加わり、臨時にグリンメルスハウゼン子爵の麾下に就くこととなるのであった。
 その中にフィオーナ、そしてティアナがいたのである。さらにはミッターマイ
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