暁 〜小説投稿サイト〜
HEART IS GUN
第三章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
べたらな」
「ピストルであの船を沈められるかい?」
 兄ちゃんは面白そうに右手のでかい、多分巡洋艦のそれを指差してきた。何か随分と突起があってレーダーやら何やらが見える。
 やっぱり大砲があってミサイルランチャーもある。でかさなんてとんでもなくてだ。俺達が横を歩いても一分やそんなのじゃ横切れない。
 その船を見てだ。俺は兄ちゃんに答えた。
「大砲かミサイルでもないと無理だろ」
「そうだろ。絶対に無理だろ」
「ピストルじゃとてもな」
 笑い話だった。人間を針で刺す、そんなものにすらならない。
「どんだけ撃ってもな」
「だろ?巡洋艦でそれだぜ」
「じゃあ空母とか戦艦はか」
「ミサイルなり大砲を何発も撃ち込まないとな」
 沈まない。そうだと言われた。
「そういうのだからな」
「そうか。ピストルなんてな」
「軍隊じゃそんなの小さなもんだぜ」
「ミサイルや大砲があるからな」
「いや、もっと凄いのがあるぜ」
 ミサイル以上にだ。あると兄ちゃんは言ってきた。
 そしてだ。俺の顔を見てだ。楽しそうに、そして少しばかり真面目になって言ってきた。
「あれだよ。わかるよな」
「ああ、あれだな」
 俺もだ。兄ちゃんにすぐに答えた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ